Snapdragon搭載スマホの音質とDAC搭載のLG端末「G8X」ではどのくらい音質に差が出るのか?聴き比べて比較してみた。

♨の人

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音質に大事なものといえば再生するための機器であるイヤホンやヘッドホンなどですが、実はそれの他に大事なものとしてDAC(Digital Analog Converter)があります。

このDACは「D/Aコンバーター」とも表記され、鳴らす音声データのデジタル信号をイヤホンなどで鳴らすためのアナログ信号に変換する回路です。

大抵のスマートフォンはこのDACをSoCのSnapdragonに頼っているため、音質は普通も普通。お世辞にも良いとは言えません。

逆に言えばDACを個別で搭載したスマートフォン、例えばONKYOのGRANBEATや、LGのハイエンドモデルを使用すれば、同じイヤホン、同じ楽曲データを使用しても音質には天と地ほどの差が出ます。


しかし、オーディオに全く興味のない人からすると、同じ音源と同じイヤホンを使っているのにそこまで音質に差が出るか?というのは疑問になるところだと思います。

原理としてはiPhoneとAndroid端末ではCPUが違うため音質が変わる、というのと変わりません。この説明だけでは大抵の人が「どうせ愛好家の人達が大袈裟に言ってるだけじゃないの?」って思ってしまうでしょう。無理もありません。

というわけで、今回はどちらかと言うと音質には無頓着な糞耳代表の私が本当に普通のスマホとDACスマホは音が違うの?というのを検証してみることにしました。


使用端末「LG G8X ThinQ」Hi-Fi Quad DACを搭載した音質最強スマートフォン


LGの2画面折りたたみスマホは可能性の塊。デュアルディスプレイスマホG8X ThinQが最高すぎるってレビュー

ガジェットが好きな人は、スマートフォンを何台か保有している人が多いと思います。私もスマートフォンを数台所有しており、同時使用でYouTubeを見ながらブログを書いたりしています。しかし、正直2台持ちは便利ではあれ、やはり別端末な訳ですから、データは共通ではありません。なので、PCのデュアルディスプレイのようには行かないんですね。YouTube見ながらゲームとかそういう使い方なら十分ですが、マルチタスクで作業をする...


この端末は、Quad DACES9218PというDAC回路4基を並列に配置した「32bit Hi-Fi Quad DAC」を搭載しています。

Quad DACはシングル構成に比べノイズを最大50%まで削除することに成功したと言われており、2万円クラスの音楽専用再生機(DAP)に搭載されるようなDACです。

あのSONYのXperiaシリーズですらここまでの音質への拘りは見受けられず、LGのスマートフォンは昔から高音質スマホで最強の名を欲しいがままにしています。

その品質の高さから音質にこだわるユーザーからはかなりの人気を誇り、LGのスマートフォンに音で勝てるのはONKYOのGRANBEATのみ、と言われることも少なくありません。



問題はDACによる音の変化


LGのスマホはスマートフォンにしてはありえないほど音質がいいとされていますが、所詮搭載しているのはエントリークラスのDACです。

なので専用の音楽再生機器のハイエンド品と比較すると当然とても大きな差が開きますし、そのようなDAPはスマートフォンを2台以上購入できるような値段であることすらザラです。




まあ上を見ればキリがありませんし、LGのスマートフォンがスマホの中では頭1つも2つも音質で抜きん出ているという事実は変わりません。

しかし、問題はやはりDACを変えたらそんなに音質が変わるのか?という疑問ですよ。

理屈は十分わかります。実際私も低性能なWindowsタブレットで音楽を再生して、なんかちょっと音質悪くね?と思ったことがありますから再生機器による差は重々承知している。

しかし、全く同じデータを、全く同じイヤホンで再生した際の音質の変化。
果たしてそれに音質に執着しないユーザーが感じ取れるほど、値段相応の変化があるのか?というのが疑問なわけですよ。
オーディオ界隈は何百万もするケーブルとかが普通に取引されるような界隈な訳ですからね。

LGのスマートフォンに搭載されているDACは2万円のDAPクラス。音楽を再生するためだけの端末に2万円ですよ。
DAP買わなければイヤホンの予算を2万円プラスできる。しかし普通の人はDAPを買う。そこまでの差が果たしてあるのか?

というわけで今回はガチで比較してみました。



比較条件はシビアに。プラシーボや錯覚をとにかく排除します


LGのスマートフォンは、なにもいつもDACで音楽を再生してるって訳じゃありません。バッテリー節約のためか設定により切り替えることができるようになっており、ONにしていない限りは普通のスマホと同じくSnapdragonにて音楽が再生されます。

なのでDACを切り替えながら、音楽を聴いて音質の変化を見てみたいと思います。


比較に使用したイヤホンはShureのハイブリッドモデル、AONIC4です。

Shure初のハイブリッドイヤホン「AONIC 4 SE42HYW+UNI-A」の音質を安いイヤホンと比較レビュー。高いイヤホンと安いイヤホンの違いは果たして……

大抵の人は、3000円も出せば高音質なイヤホンを購入することが出来ると思います。また高級なイヤホンと安いイヤホンは違いは確かにありますが、かけた価格分音質が良くなるのか?と言われると微妙というのが正直なところ。数万円から上は好みの問題、という考えの人も決して少なくありません。また私はケチであり、許容範囲が広い人間でもあります。なのでこれまではずっとぶっ壊れ覚悟でダイソーの300円イヤホンを愛用してきまし...




因みに比較方法としてはいつも通りこのような感じ。

①双方通しで一曲試聴
②比較ポイントを相互に聴き比べ
③2を何度か繰り返す

私はイヤホンの音質を比較する際は、プラシーボなどをなるべく減らすために常にこのような手法を用いています。



DACの差はまさに驚愕。この差を感じない人間がいるのかと言う程の音質の向上


比較した曲はLynch.「EVOKE」

かなり重めのハードでダークなサウンドが特徴の楽曲です。

で、比較してみた結果なんですが……DAC、思ってた数倍はやばいです。

マジで音質がめちゃくちゃ違います。イヤホン比較と違い瞬時に音が切り替わる分余計に違いが明瞭になる。ここまで差があるとは思いませんでした。

ボーカルの音量はそのまま、ギターとかドラムの音に厚みが出るというんでしょうか。

DACなしではボーカルのみが目立って物足りない感じなんですが、DACを通すと特に楽器隊にブーストがかかって迫力のある、非常に立体的な音になるんですよ。

このような変化はイヤホンをワンランク上げた時の印象に近しいものがあります。楽器の音が明らかに良くなるので、確かに同じ音には全くもって思えません。
音質にそこまで執着のない私がUSB-DACやポアタンを使用するのも頷けるレベル。

個人的にはこの曲ではギターの音とバスドラムの音の変化が特に分かりやすく、ギターのストロークに合わせてDACを付けたり消したりすると面白いです。

基本的に、どの音もより本物に近くなっているというのが一番分かりやすい説明ですかね。

本物の楽器の演奏を聞いたことがある人なら、楽器が音源のような乾ききった音じゃないのはわると思いますが、あの音がより本物に近くなると考えてください。

ギターは弦の振動による響きが、ベースは低音の深みが、ドラムはバスの低音域やスネアのスナッピーの響きが。どの音も原音への近さが何割も増している感じです。

他にも音のクオリティがアップしたせいかそれぞれの音がより分離しており、楽器一つ一つにより注目しやすくなっています。
DAC無しの音(Snapdragon855の音)は、比較してしまうと本当に狭苦しく詰まった音ですね。

OFF時の音はドラムのハイハットやベースなどの個別の音に注目しようとすると、どうしても少し探さなければ音を掴むことができません。
しかし、ON状態は常にその音が明確に鳴っており、何時でも一瞬で音を見つけ注目することが出来る。なんだこれ凄すぎる。

最初は正直変化がデカすぎて音量が変わってんじゃね~?と思ってDACを切った瞬間に音を1段階上げたり、逆にDACを付ける一瞬前に音を一段階下げてみたりしたんですが、どうやらそうでも無いっぽい。

前者は普通に音が大きくなってますし、後者は目に見えて音量が下がる。それだけ。
音の厚みが増すことにより、相対的に聞き取りやすくなり音量が上がっているように聞こえるのかも知れません。所謂ラウドネス効果ですね。

私は音量はそれなりに大きめの方が好みなんですが、このDACをONにしているなら小さめでも普通に満足できます。いい音質は耳にも優しいのか(困惑)

私自身の個人的な意見としては、2万円クラスのDAPに搭載されているDACでも目に見えて音質は変わりましたね。差が大きすぎて、音に執着してない人でもオンオフすれば瞬時に気付くかと。

超簡単に言うと、使ってるイヤホンの音のベースはそのまま、ギターやドラムなどの音が全てより高品質になる。LG G8XのHi-Fi Quad DACはそういう感じの非常に優れた内蔵機能だと思います。




確かにこれは感動を覚えるのもわかる気がする


オーディオのレビューにてよく見る言葉に、「これまで聞こえなかった音が聞こえる」「感動した」というものがあります。

正直なところ大袈裟なポエムに見えるかもしれませんが、実際に体験してみたらポエムの一つや二つ書きたくなりますよ。それほどのものです。

またLGのスマホはスマホですから、音源に拘らなくともYouTubeの動画などでも高音質を体感できる。他にも映画やゲームだって当然高音質になります。
お手軽に、幅広く高音質。これはDAPにはない魅力でしょう。

音質に拘ったスマホが欲しい方、これまで音に無頓着だったが少し興味のある方。
次は、LGのスマートフォンを検討してみては如何でしょうか?

因みにLGのミドル帯スマホは中古だと案外安かったりしますし、イヤホンも私みたいに3万超えのものを買わなくても今は安くても高音質なイヤホンが沢山あるのでそれを買えばいいと思います。





それではここまでお読み下さりありがとうございました。

以上です。

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さすがに数万以上するイヤホンよりいいとは言わないし、空間表現がいいだけで総合的に見てオススメできるわけではないけど。耳掻き音声とか聴くぶんには相性的に値段以上の性能だと思う。— 榎宮祐 (@yuukamiya68) July 19, 2020 はい買いましたよパッケージはかなりシンプル。しかしこだわりは感じるリンク価格:2020円(※価格は2020年7月28日 午前1時00分現在の情報です。)箱はかなり小さいです。石鹸でも入ってそうな正方形...


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