イヤホンのリケーブルによる音質変化はプラシーボ効果の嘘ではないが、オカルトが混じっていることに注意すべきである
スポンサーリンク

※この記事はあくまでも私が調べた限りの結論を備忘録として書き記しているものです。
ですから私個人はこう思っている、という話であって、リケーブルを悪だとかそういうようなことを語った記事ではありません。批判などはお控えください。
いやまあね、私はオーディオマニアじゃないんでリケーブルなんてハナからする気は無いんですけれども、イヤホンっていつかは断線するものじゃないですか。
そしたらリケーブル出来るイヤホンはケーブルを買えばまた使えますよね。非常に精神衛生上よろしい設計だと思います。
しかし、そこでひとつ出てくる問題が「リケーブルによる音質の変化」ですよ。
ネットではイヤホンはリケーブルすると音が変化するというのがさも当然の如く語られており、尚且つケーブル自体も安いものだと1000円、高いものだと10万円以上もするようなものが売られています。
また手頃な価格でAmazonで調べてみても、同じ値段でも無酸素銅やら銀メッキやら16芯やら本当に色々色々出てくる。
もしリケーブルにより本当に音が変化するのだとしたら選ぶのにもそれなりに労力を使いそうだし、もし変わらないのだとしたら見た目とかを気にしなければ一番安いものを選ぶのがいちばん賢い買い物ですよね。
というわけで、自分なりにリケーブルにより本当に音が変わるのかということを調べてみることにしました。
まず変わるか変わらないかで調べてみると、意見は見事に半々
とりあえずTwitterとかで調べてみると、オカルトと揶揄する声が半分、実際に変わったという声が半分でした。まあ予想通りですが。
私自身は変わる可能性もあるし、変わらない可能性もあると思います。
リケーブルを高音質SDカードとか、音質のいい圧縮ソフトとかそういうのと同列と思っている人も多いかと思いますが、イヤホンを流れるのはあくまでもアナログ信号なんですよ。
ですから粗悪なケーブルを使用すれば、ノイズにより音質が悪化してもおかしくは無いのでは?と思います。
結論としてはリケーブルで音は変わる
はい。早速ですが結論から。リケーブルで音が変わるのは紛れもない事実です。
というか、ケーブルのインピーダンスが変化すればイヤホンの周波数特性も当然のごとく変化します。
(ここから下記の引用に関しては、画像などを交えて詳しく説明している引用元を閲覧することを推奨します)
イヤホン/ヘッドホンのインピーダンス R は周波数によって異なるため、
Z が0でない機器では、Z による音圧低下の大きさも周波数によって変わり、
結果として周波数特性に変化が生じます。
BA型イヤホンなど、周波数による R の変化が大きな機種では
当然 Z による周波数特性変化も大きくなります。
引用:ヘッドホンアンプの出力インピーダンスと音質
イヤホン、ヘッドホンのケーブル交換(リケーブル)には効果があるのか?
リケーブルの際に気を付けるべき点は?ということについて。
■ケーブル交換で特性は変わるのか?
端的に言えば、変わります。
ただし、その変化が人間の聴覚で弁別できるほどの大きさになるかは別問題です。
実際のところ、多くの場合リケーブルによる効果は極めて小さく
人間の耳では到底聞き分けできないレベルの変化しかしません。(一部例外あり。)
心理効果は置いておくこととして、物理的に確実に変わるのは次の2点です。
イヤホン、ヘッドホンのインピーダンス R は周波数によって異なるため、
(Z + Z') の値が変化するとそれによる音圧低下の大きさも周波数によって変わります。
よって、リケーブルにより Z' が変化すると周波数特性に変化が生じます。
・GNDの共通インピーダンス変化によるクロストーク特性変化
アンプの出力インピーダンスを Z、イヤホンのレシーバ(ドライバ)のインピーダンスを R,
GND線の共通部分とケーブルのそれ以外の部分のインピーダンスを
それぞれ Rc, Rh とすると、Rc << Z + R + Rh のとき
ケーブルで発生する逆相クロストークの大きさは
20log[Rc / (Z + R + Rh + Rc)] (dB) となります。
イヤホンケーブルには
3線(L側とR側のGND線がケーブルの途中でまとめられているもの)と
4線(L側とR側のGND線がプラグ部分まで別々になっているもの)があり、
4線ケーブル同士ではクロストークにはほとんど差は出ませんが、
3線ではGNDの共通インピーダンス Rc が増しクロストークが大きくなります。
・線材にこだわるのは無意味
線材が変われば抵抗率が変わるので、抵抗は定性的には確かに変わります。
ただし、その変化は銅から銀にしても約6%、
OFCからさらに純度を高めたところで1%以下に過ぎません。
これでどの特性が何dB変化するのか、計算して定量的に考えましょう。
その他、ハンダの種類やプラグの材質などについても同様のことが言えます。
引用:イヤホン、ヘッドホンのケーブル交換(リケーブル)と音質
そして、その変化を周波数特性やクロストーク特性などを測定したものがこちらに掲載されております。
このグラフから予想されるように
純正ケーブルと抵抗値が大きく異なるほどイヤホンの特性変化も大きくなります。、
つまり、TF10用ケーブルの中でも抵抗値が特に低いHPC-UE/1.3こそ、
純正ケーブルから最も大きく音が変わるケーブルの一つであり、
変化を観察するのにうってつけのケーブルだったからです。
引用:TripleFi 10 (10Pro) リケーブルの効果を測定しました
ER38-24やER4P-24などの抵抗入りケーブル(アッテネータ)をヘッドホンアンプとイヤホン(ヘッドホン)の間に入れて使用した場合、音質面ではどのような効果があるのか?ということについて。
■抵抗入りケーブルを使うことの意味
イヤホン・ヘッドホンに対して抵抗入りケーブルを使うのは
DAPやヘッドホンアンプの出力インピーダンスを増加させるのとほぼ等価です。
たとえば、出力インピーダンス1Ωの機器に抵抗値82ΩのER38-24を使うと
機器の出力インピーダンスが83Ωになったものとみなせます。
■抵抗入りケーブルの音質への影響
一番重要なのがこれ。
AURVANA In-Ear2、hf3、TripleFi 10(10Pro)の例を示します。
赤い曲線が各イヤホンをHP-A7に直接つないだときの周波数特性で、
そこに3Ω、20Ω、82Ωの抵抗入りケーブルを使うと周波数特性は
それぞれ緑、青、紫のようになります。
周波数特性が変化する原理についてはこちらの記事を、
他のイヤホンの場合にどのように変化するのかはこちらの記事をご覧ください。
このようにはっきりとした変化が出るのはBA型イヤホンの場合のみで、
ダイナミック型(オープン型やヘッドホンも含む)ではそれほど変化しないものが多いです。
引用:抵抗入りケーブル(アッテネータ)と音質
所謂高いイヤホンに搭載されることが多いBA型ドライバはインピーダンスが一直線では無いため、リケーブルによる音の変化、というか音色のバランスの変化を更に感じやすいとの事です。
イヤホンの場合でも、ダイナミック型ドライバをシングルで搭載しているタイプは、価格を問わず、インピーダンスが一直線なものが多いです。ハウジングによる共振などはありますが、インピーダンスへの影響は微々たるものです。
BA型の場合、そもそもBAドライバ単体のインピーダンスが一直線ではありません。シングルで搭載しているKlipsh X10やEtymotic ER4S、Shure SE314、Westone W10など、どれを見ても、インピーダンスは20Ωくらいから、高音域にいくに連れて一気に上昇していきます。
さらに、高・低の2ドライバや、高・中・低と3ドライバになると、各ドライバを同相か逆相で接続するかなどで、それらが交差する「クロスオーバー帯域」で出音が変わってくるため、チューニング具合によってインピーダンスが山になるか谷になるか、複雑になってきます。
Westone UM-3Xでは、低域から中域にかけてはシングルBAドライバと同じように20Ωなのですが、ドライバが交差するクロスオーバー周波数付近では110Ωにまで上昇しています。一方Shure SE535では、同じく低~中域は20Ω程度なのですが、交差するポイントで10Ωにまで落ち込んでいます。つまりWestoneとは真逆ですね。
さらにSE846では、複数のドライバを並列に搭載しているため、低域のインピーダンスは16Ωになり、クロスオーバー周波数では5Ωにまで落ち込みます。こういった部分がWestoneとShureの音質差に貢献していたりします。どれが正しい設計かという問題ではなく、各メーカーごとの設計理念にもとづいています。
このように、インピーダンスが低く、しかも変動が激しい場合には、二つの問題が発生します
まずは、アンプの出力インピーダンスの影響です。先ほど見たように、Lehmann Linearなど「出力インピーダンスが高い」アンプを使うと、SE846の5Ωの音域と16Ωの音域では同じボリューム位置でも結構な電圧差、つまり音量差が発生してしまいます。一方Fiio X5-IIなど「出力インピーダンスが低い」アンプを使えば、5Ω・16Ω関わらず、きっちり同じ電圧で駆動してくれます。つまり聴感上、合わせるアンプによる音色の差が生じやすいということです。
引用:ヘッドホンアンプの出力とか、インピーダンスについて(後半)
音が変化する理由は抵抗値の変化とクロストークの変化
イヤホンをリケーブルすることにより音が変化する理由は、大きくわけて二つあります。
(あくまで私が調べて明確な根拠があったものに限られますが)
まずはインピーダンスの変化です。ケーブルによりインピーダンスが異なるため、付け替えることでイヤホンの周波数特性が変化します。
ケーブルの抵抗は無い方が望ましいのですが、実際のところインピーダンスが高めのものを純正として採用しているメーカーも結構あったりします。(例えばNobleとか)
そういうものをインピーダンスの極めて低いケーブルにリケーブルすれば音が変化しやすいと言えるでしょう。
また逆も然りで、インピーダンスをあえて高くすることにより音質を変化させるという手法もあります。これはシングルBA機がコントロールしやすくて初心者向けです。
ちなみにインピーダンスを上昇させて音質の変化を測るのであれば、あえて小さな変化しかないケーブルを変えるのではなくアッテネータ(インピーダンスケーブル)を挟む方が音の変化は大きいです。基本的にシングルBA機の場合はインピーダンスが持ち上がっている高域が強くなり、逆に低域が弱くなります。ネットワークを搭載したマルチBA機などはクロスオーバーで機種によりインピーダンスの上下が変わってくるので、ある程度はデータで分かりますが試すしかありません。
2つ目の理由はクロストークの増減です。
クロストークというのは簡単に言うと左右の音の混じりあいです。左右の音が混ざるため、濁りやモヤのようなものが感じられ音が曇った、暗い音に聞こえることがあるようです。
逆にあえてクロストークを過剰にすることで、音像をセンターに寄せて前方定位を強めたりパワフルなサウンドに近づけることもできます。
(クロスフィード)
ケーブルによってクロストークの量は違う(無いのが理想ですが)ので、その違いが音の差として現れます。例えば純正ケーブルの質が良くない場合、高品質なケーブルにリケーブルしてクロストークが少なくなればより繊細で高解像度なサウンドに近づけることが出来るでしょう。
4芯8芯16芯。芯数の違いはどういう効果がある?
イヤホンのリケーブルにおいて重要視?されているものに、ケーブルの芯数の違いがあります。
(Amazonのとかでは芯数が増えると値段も倍くらいになります)
見る限り「解像度が上がる」「中音域が豊かになる」「情報量が増える」とか色々言われてるみたいです。
しかし、芯数の差による音質の変化のデータは軽く調べたところ見つけることが出来ませんでした。
芯数はケーブルの中を通っている動線の数で、3芯がL側とR側のGND線が共通で、4芯がL側とR側のGND線がプラグまで別々で来ているものを差します。
3芯は共通インピーダンスが大きくなるため、クロストークが悪化してしまうことで音が変化することは一般的に知られています。
しかしそれをどうにかするだけであれば4芯で充分なので、16芯もの芯数がなぜ必要なのかが調べても出てきません。
そして編み込みケーブルの意義ですが、これはケーブルを流れる音楽信号の電流が原因で磁界が発生し、そのせいで隣のケーブルに電気が流れクロストークが増したりノイズが乗ってしまい音が悪くなるということがあるようです。
これを防ぐ方法としてケーブル同士を編み込むことで、磁界が相殺されクロストークを無くしてより分離のいい、またノイズにも強いケーブルに仕上げることが出来るとのこと。
しかしもしノイズやクロストークの問題なら普通に4芯の編み込みケーブルをちゃんと絶縁体でシールドすればいい話ではあるので、16芯がなぜ必要なのかはやはり不明です。
(一応多芯は線同士が離れるので磁界を弱める効果は多分あります)
16芯ともなるとかなり太く硬いので取り回しもかなり悪化しそうです。見た目の派手さはありますけどね。
というか16芯とか無酸素銅とかハッタリをかまさないとオーディオマニアに売れないので、意味ないのは知ってても仕方なくそういうキャッチコピーをつけてるまともなメーカーとかある気がしてきました。まあこの場合モノ自体はいいので余計に誤解が広まることになるのですが……
インピーダンスによる変化のデータはちゃんとある。しかし無酸素銅やらの線材による変化のデータは見つからない
線材による音の違いに関しては私は否定的です。銀線の音色とか、銅線の音色とか、無酸素銅とかクライオ処理とか。はっきり言ってどう考えても人間のイメージによるオカルトだと思います。
これはデータが存在しない(ケーブル屋のホームページに色々書いてたりしますが)、で片付く話ではあるのですが、一応私個人の違いがないと思う理由も書いておきます。
まず金属の中で一番抵抗値の小さいものは銀で、その次が銅です。一般的にイヤホンに使われているケーブルの素材は銅なので、これを銀にすればより低抵抗なケーブルが作れるということになります。
しかし、体積抵抗率をΩ m(×10^-8)で表記すると、銀は1.47で銅は1.55となるので、僅か5%程度しか差がないのです。
これはケーブルを少し太くしたり少し短くしたり、もしくは温度が少し変化すれば無くなるような差でしかありません。純度の違いにも同じようなことが言えます。
このような差が音質の変化に影響するのなら、例えば25℃の部屋で使う銀線と10℃の部屋で使う銅線の音は同じ音ということになるので、部屋の温度にまで気を使わなければ音が大きく変化してしまいます。しかし、そこまで考えて銀線を使用している人などほとんど居ないでしょう。
これらが私が線材による音の違いをオカルトだと考える理由です。
というか、上でも散々示したように、私が調べた限りではありますがケーブルのインピーダンスやクロストークによる音の変化は色々な有志の方が信頼に足る電気的なデータと共にその理由を説明しておりました。
しかし。これが線材の質や分子構造、例えば無酸素銅だとかヴィンテージケーブルだとかクライオ処理だとか、そういうものになると途端に信頼に足るデータが見つからなくなります。これだけ差があると語られているのにデータがひとつもないなんておかしな話だと思いませんか?
もちろん最もらしいような理論を書いているようなサイトは沢山ありましたが、名作な根拠となる比較の「データ」を記しているものは皆無も皆無。
結局のところケーブルの材質以外の要素を全て同じにした周波数特性の変化の比較。例えば無酸素銅と銀と金メッキの同じ抵抗値のケーブルを用いてイヤホンの周波数特性を比較した、というようなものはひとつもなく、なぜ優れているのかは上のような線材の素晴らしさについて解いた蘊蓄と、聴き比べた執筆者の主観評価でしか語られていない。
もし本当に変化があるのであれば、徹底的に検証してそのデータを出せば誰もが納得するはず。インピーダンスの変化によるリケーブルならばその手の情報はいくらでも出てくるのに、これがケーブルの材質になった途端ひとつも見つからなくなる。
これは正直なところ信用に値するのか疑問です。
ちなみに天下のWikipediaさんによるとこんな感じ。
より高純度なハイクラス無酸素銅(主に99.9999%(6N)以上の高価な無酸素銅)を用いて作られたケーブルも存在し、その価格は数万円から数十万円に到る場合もある。
ただし、音質でTPCと比較した場合、わずかな純度の差と音との関係は決して定量的に論証されてはおらず、最近では従来の常識に対して批判が投げかけられている。
高木(1986)によれば、1972年よりも前に有名な電線会社の技師長が、無酸素銅線により音質が変化するかの実験を行ったとされる。
なので百歩譲ってもし本当に線材による変化があるのだとしても、今は信用に値しないと判断しました。
今のところ、イヤホンの線材による音の変化については客観的に見て水素水とかスーパーゼログリッドとかtntnを大きくするサプリとかそういうニセ医学と同じレベルです。
最もらしいことを語ったり、違いはある!と熱弁してはいるが、結局のところ明確なデータはひとつも無い。
信じるものは救われる、違うという根拠もないだろう。化学は万能ではない。悪魔の証明。そんな感じ。
この手の話題ってなんか荒れやすいみたいで、ネットの至る所でレスバが起こってるんですよ。しかし、それらの流れは総じて同じ。肯定派は違いはあると連呼するだけで、明確なデータはひとつも出さない。
私みたいな素人というか外の人間からすると、そんなに変わるならデータ出すのも簡単だと思いますし、何十万もするようなイヤホンを売っているメーカーがたかが線材代ごときをケチる理由が分かりません。
寧ろSONYとか嬉嬉として高音質ケーブルとか売りそうですし。
もし今後なんらかの定量的な研究が行われ効果があると結論付けられたとしても、ここまでデータを出すのに苦労するようであればそれによる変化は本当に微々たるものであり、何万もするケーブルに投資する価値はあまりないと思われますね。ヘッドホンのために坊主にしたり、マイ電柱立てるような相当のオーディオマニアでもなければ気にしなくてもいいんじゃないかと思います。
まあ思い込みによる音の変化を楽しむのもオーディオと言われれば私は何も言い返せませんがね。
コンビニのおにぎりを美少女が作ったと言われるのと、1ヶ月風呂に入ってないSyamuさんが作ったと言われるのじゃ受ける印象もだいぶ変わるでしょうし。
趣味ですしそういうのを楽しむのはいいんじゃないでしょうか。
一番の問題は、インピーダンスやクロストークなどの電気的な音の変化を、線材による変化と思い込むところ
これはなかなか厄介だと思いますね。
私みたいに何でもかんでも疑って、自分が信用に値すると感じる根拠がなければ信用しないような人間はともかく、これだけネットでリケーブルによる音の変化が当たり前のように語られていれば普通の人は変化すると考えて当たり前だと思います。
特にリケーブルに拘るような人は大抵が高価なイヤホンや高価な再生機器を揃えていますから、そういう所も関係しているのでしょう。
また上でも語ったようにケーブルが変わればインピーダンスやクロストークなど条件が変わるため、音の傾向が変化するのは事実です。
しかしメーカーはそういうような表現などせず「高純度無酸素銅を使い伝送ロスを限りなく減らし」みたいな市場でウケる商品説明をします。
なので何も知らずにリケーブルをした人は「高純度の無酸素銅は音が良くなる!」と思ってしまうでしょう。
またインピーダンスが変われば音量も僅かに変わりますから、ラウドネス効果によりさらに変化したと思ってしまうことも決して少なくないかと思います。
(2db音量を上げるだけで音質は良くなります)
ここでリケーブル肯定派になる。
そしてリケーブルのオカルト派と対立してしまうわけです。こんなに違いがあるのだからオカルトなわけがない、と。
そういう人間の厄介なところはもはやオカルトに心酔しきっており、プラシーボ効果を実際の変化と信じて疑わずいくらデータを示そうが「データに現れない私が感じた変化」などという訳の分からぬことを宣い定量的な話をする人間を卑下したりします。
また音が変わるのは事実ですし、誰しも皆電気的な話に詳しい訳でもないので、どちらも根拠を示すことは出来ず、結果として平行線で絶え間なく続くリケーブル論争はネット上にて非常に多いです。
私も今回この世の全てのリケーブルに関する文献を調べたわけじゃありませんし、もしかしたら今後なんらかの新たな根拠が発見される時が来るかもしれません。
しかし、その時はその時。根拠があったなら信用すればいい話です。
で、今は線材による音の変化の簡単に見つけられるような広く知れ渡った定説は無い。
ですから、私は今は自分の中ではリケーブルによる音の変化は「インピーダンスやクロストークなどの電気的な変化はある」としておくことにします。
あくまでも変化ですよ。
音質が良くなるとは誰も言ってませんからね。
更に言うとある程度の知識があり、なおかつ自分で計算しなければリケーブルはお高いガチャです。ですから決して万人におすすめできるとは言わないでしょう。
あ、もちろんここまで語ってきた情報については私個人の考えですから、化学でまだ判明していない線材による音の変化を信じ高額なケーブルを買っているのなら好きにしてください。
しかし私は今回書いたような情報を元として、私の知人などが高額なリケーブル商品を買おうとしていたのであれば止めますがね。
DACなりイヤホンなり耳掃除なり他に投資した方がいいのは明らかですから。
例えばイヤーピースを変えるだけでも、音はかなり変わってきますからね。高いイヤホンとかだとウレタンフォームやトリプルフランジとか色々付いてきますし、それらを試してみるのがオススメかと。
イヤピの挿入角度と外耳道共鳴。音質の違い。イヤーピースで音は変わる?変わらない?どこまで入れる?
イヤホンの音質においてとても重要なものの一つに、イヤーピースがあります。無くされることが多い、高くても数千円、安ければ100円でも買えるチンケなシリコンのチップ。フィットさえしていれば音質なんて変わらない。そう思っている人も多いのではないでしょうか。(かく言う私もそうでした)しかし、イヤホンはイヤーピースを変更するとリケーブルなんて目じゃないくらい音が変わります。これはデータとして示されていますし、原...
音質に影響する(?)要因集
あと最後に、端子の汚れを除去すると音が良くなるそうです。
イヤホンの高音質化! リケーブルの前にやるべき効果的なこと - 人生を豊かにする!! ★趣味のオーディオ幸福論★ audiojazz’s blog
イヤホンはリケーブルだけでは高音質にならない? 高音質で安いイヤホンケーブルを探したが、、? オーディオを趣味にしているとスピーカーやアンプなどの機器を交換すること以外に、スピーカーケーブルやRCAケーブル、電源ケーブルなどを交換して理想の音を追い求めたりする。 www.audiojazzlife.com 通勤には欠かせないイヤホンも、ピュアオーディオほどではないが、心地よく音楽が聴けるようにしたいものである。 イヤホンも自分の好みの音にする為に、ポタアン(ポータブルアンプ)を導入したりもするが、手っ取り早いのはケーブルが脱着出来るイヤホンの場合、リケーブル(ケーブルを交換)や、イヤーピースの…
リケーブルの効果ってもしかしてコレもあるんじゃ(ry
以上です。
因みにUSBケーブルでも音質が変わりますが、これもオカルトが混じっているので注意です。
例のチップについての話
ケーブル線材についての3つの迷信
- 関連記事
-
-
Campfire Audio ANDROMEDA 2020【CAM-5492】レビュー。他のイヤホンとの違いはシルキーな高音域 2021/07/21
-
非オーオタの友人に高級イヤホンを聞かせてみた。果たして素人でも何が違うのかわかるのか? 2021/08/08
-
CHORD MOJO2の音質をレビュー。Type C搭載の後継機はいかに?xDSD gryphonとの比較も 2022/03/05
-
ドライバーが鳴ってないと噂のKZ ZEX PROの音質をレビュー 2022/03/09
-
ベイヤー T5P Gen2を購入したのでイヤホンとヘッドホンの音質を比較レビューしてみた【beyerdynamic T5P 2nd Generation】 2021/01/26
-
JH Audio Layla Universal fitとLayla Ⅱの音質の違いについて考察してみる【高級イヤホン】 2021/01/19
-
Lynch.のヴォーカル葉月(HAZUKI)さんがJH Audioのイヤモニを購入したという話【カスタムIEM】 2022/03/09
-
アンプのバランス接続は無意味?プラシーボや嘘?音質は変わらないのか確かめてみた 2022/03/27
-
世界一高いイヤホンは100万円も!?超高級ハイエンドイヤホンランキング【最高値】 2020/10/25
-
音質が悪いとは具体的にどういうこと?音質がいい曲と悪い曲を聴き比べてみる 2021/11/23
-
スポンサーリンク