KBEAR-Neonの音質をレビュー。Knowles29686搭載の高コスパシングルBA中華イヤホン
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外箱は非常に高級感があり豪華。付属品として専用ケース付き


パッケージです。ネオン街をイメージさせるようなカラーリングとデザインですね。
裏面にはスペックが詳細に記載されています。

スリーブケースを外したものがこちらです。非常に高級感があり、とてもこの価格帯のイヤホンとは思えません。

蓋はマグネットでくっつくようになっており、イヤホンのシェルはブリスターパックではなくちゃんとスポンジに収められています。先程も言いましたが、この価格でこのクオリティは目を見張るものがあると思います。
付属品は本体、銀メッキ銅ツイストケーブル、交換用イヤーピース、専用ポーチ、説明書です。
イヤホン本体はレジン製シェルで非常に綺麗。ハイスペックシングルBAイヤホン

イヤホン本体です。本体はレジン製で、写真より実物は高級感があります。ビルドクオリティは非常に高いです。
カラーはレッド&ブルー、ブラック、パープルの3色です。私はパープルを選択しました。


ロゴ入り専用ポーチはこんな感じです。
スペックはKnowles製フルレンジBAドライバーKnowles29686一機搭載、インピーダンスは16Ω、感度は105DB、再生周波数帯域が20~20KHz、ケーブルが銀メッキ銅ツイストケーブルです。ケーブルスプリッターやプラグ部は金属製でこちらも高級感があります。
このイヤホンは、Knowles製フルレンジBAドライバーを一機配置した、いわゆるシングルBAと呼ばれるタイプのイヤホンです。Etymotic Research ER4SやShure AONIC3、Final FシリーズやHeavenシリーズなどと同じ構成ですね。
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実のところ、私はこれまで多ドラやダイナミック1発のイヤホンを好んで選び聞いていたこともあり、このようなシングルBAイヤホンを聴くのは初めてとなっています。
このイヤホンは音道管の近くにBAドライバーを配置しているので、ハウジングや音道管の共鳴由来の音色を極力排除し、味付けのない純粋なBAドライバーの音色を楽しむことができるでしょう。
シングルBAということで、いわゆるBAドライバーの弱点である低音の弱さだったり帯域バランスの偏りと、BAドライバーの利点である明瞭な中音域を十分に感じられそうですね。非常に楽しみです。
装着感は良好。中華では珍しい?Shure掛けしないイヤホン
このイヤホンは、中華にしては珍しくShure掛けを想定していないイヤホンとなっています。長い本体をイヤーピースのみで保持する形です。
一件IEMのようなデザインのものと比べると装着感や遮音性が劣りそうと感じてしまいますが、遮音性、装着感は非常に良好です。イヤーピースががっちりと耳に吸い付き、外の音を遮断してくれ、耳から落ちる気配はありません。FinalのEシリーズなんかに装着感は近しいものがありますが、それよりもこちらの方が良好な装着感です。
音質レビュー。音場が広く、マイルドでヴォーカルが近いナチュラルサウンド
それでは、音質のレビューに入っていきたいと思います。

今回もいつものごとく、アンプはifi audio micro idsd BLを使用しました。
・GOIN'!!!
まず、このイヤホンの音を一言で言うのであれば、非常にフラットな仕上がりで、アタックがギラギラ迫り出してきたり、無理にフラットらしさを出そうと高音域がジャリジャリするような感じでもない、絶妙なバランスのサウンドだと思います。
特に特徴的なのがヴォーカル帯域で、分離などはそこまで高くないものの、音場が広めなのに非常に距離が近く、その後ろからドラムや楽器隊の音色が聞こえてくるという、非常に立体感のある面白いサウンドイメージです。
中華らしいドンシャリからはかなり離れたサウンドで、むしろ大手オーディオメーカー製のイヤホンのサウンドに近しいような、無難なクオリティの高さを感じました。
・Last Kiss
やはりヴォーカルが非常に近く、音場に立体感があります。音像は比較的輪郭が淡く、それが音場の広さを演出しているのだと思います。
この立体感というのは前方定位感というよりは、ヴォーカルが耳元で囁いているような感覚で、あくまでもヴォーカルが主役として、バックから楽器隊の旋律や空気感が流れてくるようなイメージです。
低音のアタックや高音域のギラ付きはやはり控えめで、ヴォーカルをメインに聞くのであれば非常に優秀なイヤホンだと思います。
シングルBAなので低音域が不足しているのでは?と思われるかもしれませんが、確かにドンシャリな中華イヤホンと比較すればボンボンと雷鳴のように響く低音は出ませんが、ドラムのアタックの繊細な音色がよく聞き取れるため、音楽の持つビート感を損ねることはありません。
・ALLIVE
ラウド系の曲はどうなのか、と思いこの曲をチョイスしてみましたが、この曲では少しシングルBAの限界を感じました。ヴォーカルの近さや淡く広がる音場などは相変わらずですが、バスドラムのアタック音が少しだけ異質なものになってしまっており、悪くは無いもののこれなら普通のドンシャリハイブリッドやマルチBAの方が合いそうです。
ただ、総合的に見れば決して悪い訳ではなく、全く耳に刺さる成分がないためヴォーカルを非常に聞き取りやすいです。解像度を前面に押し出したマルチBAなどでは歯擦音や瞬間的なアタックが耳に刺さるような場面でも、全く耳が痛くなりません。音量をどんどん上げたくなるような不思議なサウンドです。
しかし、私はこの曲に関してはハイブリッド型やマルチBAの音色の方が好みだと感じました。
・Hide & Attack
やはり高音域がまるで刺さらないのが印象的です。フラット~弱カマボコサウンドでしょうか。
この曲も近いヴォーカルとリズム良く刻むドラムのビートが主役で、楽器隊の旋律はあくまでもそれらを引き立てるため少し後ろから立体的な音のイメージを演出しています。
こういう電子楽器を多用した激しめのエレクトロニカにシングルBAは相性が悪いのでは?と思いましたが、むしろ高音域が刺さったり、低音が変に主張してヴォーカルをマスキングしたりしないため、ヴォーカル主体で聞いているという人にはこういうバランスが会うかもしれないと感じました。
私はこの曲もマルチBAやハイブリッド型で聞く方が好きですが、十分に素晴らしいサウンドだと思います。
・GOBLIN'S SCALE
聖飢魔Ⅱの「GOBLIN'S SCALE」 をレコチョクでダウンロード。テレビ朝日系 ワールドプロレスリング ファイティングソング(6月~7月)(iPhone/Androidアプリ対応)
高音域が硬いイヤホンでは歯擦音が気になるこの曲でも、まるで刺さりを感じさせない非常に耳に優しいサウンドです。音量を上げても歯擦音や金物類のギラつきなどがまるで気にならないので、自分が聞きたいと思う音量まで非常に気持ちよく音量を上げられます。
また、この曲では低音の存在感もなかなかに感じられました。具体的には低音の量感は多くないのですが、アタックのメリハリと粒立ち、そして空間の描写能力が優れているため楽曲のリズムとスピード感を余すことなく味わっている感覚です。
・エヴリデイドリーム
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やはりこのイヤホンは女性ヴォーカルに非常に合うと感じます。高音域が全く刺さらず、ヴォーカル帯域を非常に綺麗に聞かせてくれます。
また、シングルBAとのことでモニターライクな硬いジャリジャリとした音を想像するかもしれませんが、このイヤホンはむしろ音場が広く音像も淡く広がるのでどちらかというと柔らかめでリスニングライクなサウンドだと思います。
今回の記事の中では、この曲がこのイヤホンに一番マッチしていると感じました。空間表現能力が非常に高く、空気が振動するような感覚がヴォーカルの後ろから迫ってくるような自然な臨場感を感じることができます。
この値段でKnowles製シングルBA搭載、そして音も良いので文句なしに高コスパ
総評として、このイヤホンは非常によく出来ていると思います。派手さはありませんが、全体的に見て非常にクオリティの高い音を奏でてくれます。
このイヤホンを聞いた後に普段メインで聞いている多ドライヤホンを聞いてみると、こんなに刺激的なサウンドだったのか、とビックリさせられました。それくらいナチュラルでマイルドなサウンドです。
(慣れの問題なのですぐ慣れますが……)
また、シングルBAはカバーできる帯域が狭いとか低音が出ないとか色々言われがちですが、このイヤホンを聞いてみた感想としてやはり聞かずにスペックで音を語るのは良くないな、と再認識しました。想像していたシングルBAの音からかなり離れていたので。
非常によく出来た高コスパイヤホンなので、普段ドンシャリなイヤホンを使っているという人、他にはシングルBA機の入門用にもオススメです。
それでは、以上です。
・高音域の解像度
★★★★★★★★ 8/10
・高音域の量感
●●●●●●● 7/10
・中音域の解像度
★★★★★★★★ 8/10
・中音域の量感
●●●●●●●● 8/10
・低音域の解像度
★★★★★★★★ 8/10
・低音域の量感
●●●●●● 6/10
アタック感
ソリッドーーーー●ーーーーーーマイルド
軽いーーーー●ーーーーーー重い
立ち上がりから減衰
早いーーーーー●ーーーーー遅い
艶・伸び
ドライーーーーーーー●ーーーウエット
音場
狭いーーーーーーーー●ーー広い
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