温泉の人が思うイヤホンの名機ランキング。長年愛され続ける高音質イヤホンを思いつくままに

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今回は、筆者が思うイヤホンの名機をいくつか紹介していきたいと思います。

それではどうぞ。




筆者が思う名機の定義


いくら高級で高音質だからといって、たかだか数年で型落ちになり値段も下がり話題から遠のく、もしくは高級すぎて誰も手を出せないような高嶺の花。そんなイヤホンは名機とは呼べません。

名機というからには、やはり色んな人に愛され続けるのは外せないポイントだと思います。そこがマニアックな超高級製品か、万人受けする名機かの境界線でしょう。

というわけで、次の項目からイヤホンの紹介に入ります。







ER4S。シングルBAの金字塔



元々補聴器の製造販売を行っていた、エティモティック・リサーチという会社の販売する超ロングセラーイヤホンです。

その発売日はなんと2005年。ここまで長く陳腐化せずになお名の残るイヤホンというのは他に類を見ないでしょう。


特徴。完成系と呼べるイヤホンのひとつ


このイヤホンの特徴はなんと言ってもシングルBAという今なら珍しくもなんともない作りながら、発売から何年経っても陳腐化していないところです。この時点で文句無しに名機と読んで差し支えないでしょう。

そのフラットな音色はまさにレファレンスモニター用イヤホンと呼んでも差し支えないほどで、未だにシングルBAのイヤホンで最も高音質なモデルは?と問われるとこのイヤホンの名が上がるほどです。


今では後継機のER-4SRという製品も販売されており、そちらも非常に高い評価を得ています。





Shure SE846。何年経っても色褪せない本物の名機



やはり外せません。登場からもう10年近く経つイヤホンですが、未だにShureのハイエンドイヤホンとして名を馳せ、売れ続けている高級イヤホンの代名詞のような存在が子のSE846です。

プロ向けオーディオメーカーであるShureが開発に途方もない時間をかけ、当時では非常に注目的だった4機のBAドライバーを搭載した機種です。


特徴:ローパスフィルターと交換式ノズル


SE846の最大の特徴は、なんと言っても10枚ものステンレスプレートを積層したローパスフィルターでしょう。これは世界で初めてShureがイヤホンに搭載した技術です。

このローパスフィルターは低域、中域、高域それぞれが別々の経路を通ることでそれぞれの帯域の混濁を避け明瞭な音質を得られるという仕組みのものです。

具体的には中域、広域はストレートにノズルまで届くのに対し、低域用ドライバーは約10センチもの経路を通過してノズルまで到達します。そうすることで100Hz-200Hz周辺の低中音域を減衰させ、75Hz付近からの帯域を自然にロールオ付させることで音をクリアにすることを実現しています。



また、その他にSE846の特徴として、交換式のノズルが挙げられます。

これは読んで字のごとくイヤホンのノズルを交換できるという事なのですが、このノズル内部のインサートを変えることでアナログチューニングをユーザー自身で可能というこれまた画期的なアイデアです。

Warm(ウォーム)ノズルは-2.5 dB、1kHz ~ 8 kHz、Bright(ブライト)ノズルは+2.5 dB、1kHz ~ 8 kHz、本体に標準装着のBalanced(バランス)ノズルがニュートラルなサウンドとなっています。
今では音質の変更ができるイヤホンというのも珍しくはありませんが、これも当時としては非常に画期的なアイデアでした。



Campfire Audio ANDROMEDA。ベストセラーと呼ぶに相応しいであろうイヤホン



発売からマイナーチェンジを長年続けている、campfire audioの看板イヤホンことANDROMEDA。こちらは間違いなくイヤホン界における名機です。

その煌びやかかつ柔らかなリスニングサウンドは長年多くのオーディオマニアに愛されています。



特徴:音導管を使用しないアコースティックチャンバー設計


このANDROMEDAの特徴の一つとして、それまでのマルチBAイヤホンと違い音導管を使用しない「Tuned Acoustic Expansion Chamber(T.A.E.C)」という特許出願中の独自技術を搭載していることがあります。

具体的にはそれまでのビニールチューブ製の音導管とは異なり、代わりとして3Dプリンターで精密に形成したアコースティックチャンバーを使用することで、音導管内部で起こる音の共鳴などの音質への影響を排除し、BAドライバーが持つ本来の豊かなサウンドを劣化させることなく伝送させるというものです。

現在ではANDROMEDA 2020という2020年アップデート版も販売されており、そちらも非常に優れた音質で私の大好きなイヤホンのひとつです。



JH Audio Layla&Roxanne。プロ向けロングセラーカスタムIEM



初代Layla、Layla Ⅱ、及び初代Roxanneは発売からもう何年も経ちますが、未だにカスタムIEMのモデルとして愛され続けている元祖多ドライヤホンのような存在です。また関係ない話ではありますが、JH Audioは私をオーディオ沼に落とした張本人のような存在であり、私が贔屓にしているイヤホンメーカーのひとつでもあります。

AKコラボ最新機種のLayla AIONや、Roxanne AION、他にはTHE SIREN SERIESのRoxanne Ⅱなどとは違い、この二機種は発売から長く経つにも関わらず未だに売れ続けているJH Audioの看板と呼べる文句無しの名機です。




特徴:JH Audioの特許技術「Freqphgase Time|Phase Waveguide」と画期的な低音調整ダイアル


Freqphgase Time|Phase Waveguideは、3つの音導管から出力される、低域、中域、高域の音が全て耳へと同時にたどり着くような、位相が揃ったイヤホンを製造することを、世界で初めて可能にしたJH Audioの特許技術です。

音導管を使用した多ドライヤホンの避けられぬ課題である位相のズレ。それを音導管の長さを調整することで物理的に解消し、各ドライバーの信号を0.01ミリ秒以内に揃えることに実現しました。

また、信号ピンを4本にすることで低音ドライバーのみの音量を調整することが可能。ケーブル上に設けられたVariable bassという低音調整ダイアルにより、低音の量を自由に変更することが可能です。これによりフラットなモニターサウンドから、ドンシャリなリスニングサウンド、ウォームな暖色系サウンドまで1本のイヤホンで自由に調整することが可能となります。これも革新的な技術ですし、JH Audioのイヤホンを一筋縄では行かないイヤホン足らしめている部分でもあります。

よくある話として、JH Audioのイヤホンを視聴したけどジャリジャリすぎた、もしくは低音がブーミーすぎた、なんてレビューをする人が使っていた視聴機の低音調整ダイアルが0、もしくは最大になっていた、なんてことがあります。視聴する際は低音調整ダイアルを動かしながら視聴してください。




Final A8000。日本Finalが開発したトゥルーベリリウムドライバイヤホン



恐らくこれも名機として扱われ続けるであろう、今現在高級イヤホンの第一線を走り続けているダイナミック型イヤホンです。

このイヤホンのポイントはなんと言っても世界初のトゥルーベリリウムドライバ搭載機種で、他に類を見ないような透明感のある音で話題になったということでしょう。

最近、とは言っても昨年ですが、糸竹管弦という漆塗りの派生モデルなんかも出て話題になりましたね。


トゥルーベリリウムが織り成すトランスペアレントな音場空間


このイヤホンの特徴は、なんと言ってもそのドライバーにあります。
A8000のドライバーには、世界初となる、極薄ベリリウム箔(トゥルーベリリウム)が採用されており、それによる音の立ち上がりの速さ、定位の良好さなどが非常に評価されています。

ベリリウムの比重は1.85と軽量で、なおかつ伝播速度が12,900m/Sと非常に早く、それが同社が目指すトランスペアレントな音へ大きく貢献しているようです。

また、トゥルーベリリウムドライバを円滑に駆動するため、、ドライバー前室と二重構造となっているドライバー後室、MMCXコネクター部分の四つに分かれるテトラチャンバー構造を採用。ダイナミック1発のイヤホンですが、他のダイナミック型イヤホンともマルチBAともまるで違う特徴的な音を実現しています。





EMPIRE EARS Legend X。低音が特徴的な高級イヤホン



とにかく濃厚かつ沈み込むような低音が話題になり、2019年のカスタムIEM売り上げランキングでは2位を記録。筆者も視聴した際に度肝を抜かれたイヤホンです。




特徴:他に類を見ない、沈み込むようなとにかく重い低音


EMPIRE EARSが約2年間かけて研究開発を行い作られた2機のダイナミックドライバー「Weapon IX(W9)」や、BAドライバーの弱点である歪みや不要振動を解決するためのコーティング技術「Anti-Resonance Compound(ARC)Technology」を採用。また、BAドライバーもKnowlesとSonionが独自に開発したものを搭載しています。

このイヤホンの特徴は、それら蘊蓄を軽くあしらうような圧倒的な低音です。それも、それまでのイヤホンの低音とは全く違う、深く沈み込むような、そして他の帯域に鑑賞して濁りを発生させるような質の低いものとは一線を画した低音。このイヤホンに関しては一聴しただけで心を掴まれること請け合いです。





筆者からヒトコト


今回紹介したイヤホンは、あくまでも私個人が勝手に名機と呼ぶに相応しいであろうイヤホンを個人的に選出しただけです。もちろん、私自身の好みの問題もありますのでまだまだ非常に素晴らしいイヤホンは沢山存在します。

あなたも、一度専門店に足を運び自分好みのイヤホンがあるか探してみてください。

それでは、以上です。



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