KBEAR新作、Robin 青雀の音質をレビュー。Lark後継機のドンシャリイヤホン
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本日は、Easy earphones様(@hulang9078)より購入した、KBEAR-Robin 青雀のレビューです。
それではどうぞ。
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非常に綺麗なフェイスプレートが目を引くイヤホン

パッケージです。KBEAR Neonと同じ形式の化粧箱ですね。

スリーブケース裏面にはスペック、周波数特性が記載されています。
スペックはインピーダンスが18Ω±2Ω、音圧感度が110±2db、再生周波数帯域が20~20kHzです。

スリーブケースを外すとこんな感じ。

蓋はマグネットでパカッと開くいつもの構造で、内部にイヤホンが収納されています。

イヤホン本体です。非常に綺麗でさわやかな印象のフェイスプレートが目を引きます。

端子は2pinで、ノズルは長めの金属製です。

付属品です。説明書、専用ケース、ケーブル、そしてイヤーピースが2種類付属してきます。

ケーブルです。材質は無酸素銅との事です。
因みに同じカバー付き2pinでも、ピンの飛び出しが短いQDC仕様のケーブルは装着できません。リケーブルする際は注意してください。
雷鳴のような低域が特徴的なドンシャリイヤホン
それでは、音質レビューに入っていきたいと思います。

アンプはいつもの通り、micro idsd BLを使用しました。
イヤーピースはKBEAR 07です。
・Sliver(SM #2 Ver.)
MEJIBRAYの「Sliver(SM #2 Ver.)」 をレコチョクでダウンロード。(iPhone/Androidアプリ対応)
まず、このイヤホンの音を一言で言うなら、非常に上手く纏まった綺麗なドンシャリです。
ベース帯域とギターの低音弦の響きが強いのですが、ドラムのアタックはそれなりに鮮明で、ヴォーカル帯域は艶っぽく綺麗で、高音域は派手に主張しない。そんな感じでしょうか。
同じハイブリッド型のSE01と比較すると、こちらはかなり高音が鋭くノイジーなのに気がつきます。
ドライバーのポテンシャル以上に高温の解像度を上げようとしている感じで、少し歪みっぽさが目立ちます。それと比較すると、Robinは高音の量感は少ないものの非常に質が高い高音を鳴らしていると思います。更に、SE01はハイブリッド型にありがちな定位のおかしさが非常に目立ちます。それと比較すると、Robinはまるでダイナミック1発と言われても不思議でないようなスムーズな鳴り方です。
低音域の量感、メリハリはSE01より明らかに鮮明で強いです。中音域にはそれなりに艶っぽさがあり、ジャリジャリとした歪みっぽさをまるで感じさせません。多ドラにしては非常に大人な鳴り方だと感じました。
BLON BL-A8 prometheusと比較すると、こちらの方が高音域の量感は多く、より繊細な鳴り方です。
値段が違うので仕方ないとは思いますが、BLON BL-A8 prometheusはより広範囲を広い音場でさっぱりと鳴らしきっている印象を受けます。ただ、低音域の量感とメリハリ、音の密度に関してはKBEAR Robin 青雀が勝っていると感じました。
・アルルカン ラズルダズル
多少低音が強すぎるような印象も受けるのですが、平面的で退屈な低音ではなくきちんとメリハリのある低音なので嫌味っぽさはありません。主に主張の強い低音はベースラインで、ドラムのアタックに関してはそこまで音が太い印象は受けずそれなりに粒立ちもいいと感じます。
SE01はやはり音の定位がおかしく、Robinと比較すると作り込みが甘いと言わざるを得ない音質です。個人的にはこのイヤホンもかなり鮮明なアタックを持っていて嫌いでは無いのですが、ヴォーカルやギターが少し上の方から聞こえるようなおかしな定位感は比較してしまうとやはり気になってしまいます。また、SE01は高解像度にさせようとチューニングしている結果なのか歯擦音などがかなり目立ちます。
BLON BL-A8 prometheusと比較すると、やはり高音域の主張はBLON BL-A8 prometheusの方が上です。また、こちらの方がより開放的で自然な音の広がりを感じられ、全体的なクオリティの高さが目立ちます。
低音の重さと量感はRobinの方が上ですが、粒立ち、メリハリ、分離感に関してはBLON BL-A8 prometheusの方が優れてると感じました。
・イケナイ GO AHEAD
色々聞いてみて思うのは、このイヤホンの強みは、低音域の主張の強さだと感じます。具体的には、低音の中でもベースラインの主張がとても強く、ベースの音色が余すことなく耳へと伝わるような音作りです。
その分ヴォーカルなどは少し埋もれ気味で、高音域は主張は強くないものの細かく分解された音色で鳴っている、そんな感じです。
イヤーピースをスパイラルドッドSFに変更すると、埋もれていたヴォーカルが前に迫り出してくるようになり、ベースラインの主張は多少弱まります。元々重低音の強いイヤホンなので、音がこもりがちだと感じたらイヤーピースを内径の広いものに変更してみてください。
ccz plume / 羽と比較すると、流石にクオリティの差は顕著です。具体的には、ccz plume / 羽は同じようなドンシャリながらより低音域がソリッドで、メリハリのいい音を鳴らしています。
ただ、値段を考えるとKBEAR Robin 青雀もかなり検討しており、ベースラインの音色に関してはccz plume / 羽を相手に善戦しています。
・夢幻ノ救憐唱 ~堕チル星ノ調ベ~
ハイレゾ音源版です。
やはり、低音域の主張が凄まじいです。これまで聞いてきた中華イヤホンの中でも、一二を争うほどに強烈な低音です。具体的には、巨大なウーファーから出ている振動を自らの体で感じているような、そんな量感と太さを持った低音です。しかし、輪郭はしっかりとしているので他の帯域が聞き取れなくなるという程ではありません。
どちらかと言うと、このイヤホンは女性ヴォーカル、それも高音成分が多めの歌唱をする人に会うと感じました。
・Bloody Festa
ハイレゾ音源版です。
こちらの音源では、埋もれ気味だったヴォーカルが前に迫り出してきており、強烈なアタックと共に旋律を奏でています。
音としては暖色系で、柔らかく暖かな音色です。スッキリとしたドライでブライトな音色を求める人にはこのイヤホンはあまり合わないでしょう。そういう人にはccz plume / 羽や、BLON BL-A8 prometheusをオススメします。
逆に、濃密でベースラインの主張が強いイヤホンを追い求めている人には非常にいい選択だと感じます。また、多ドラの割には非常に柔らかく繋がりのいい鳴り方なので、シャリシャリしたり定位やクロスオーバーの悪さが目立つ多ドライヤホンとは違う1本を追い求めている、という人にもおすすめだと感じました。
また、特筆すべきは低音の力強さです。とにかく低音が強いイヤホンが欲しい。そんな人の要望に応えるならば、このイヤホンは最良の選択の1つとなるでしょう。
あとがき
総評として、このイヤホンは雷鳴のような低音の力強さが特徴の、濃密な暖色系イヤホン。そういう感じです。
ぱっと聞きでは低音のあまりの強さに耳が攻撃を受けているような感覚に苛まれるのですが、しばらく聞いているとそれがクセになってくるような不思議なイヤホンです。また、多ドラのわりには定位のおかしさや繋がりの悪さなども感じない一本なので、そういう意味ではダイナミック型が好きな人にもオススメ出来る1本だと感じました。
また、多ドラのわりにはスマホ直差しでもそれなりに鳴ってくれるというか、スマホ直差しでもさっぱりとした音色でこれはこれで悪くないです。あまり高出力な機器を持っていないという人にもおすすめ出来ます。
それでは、以上です。
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