1000円以下で買える激安中華イヤホン、KZ EDXの音質レビュー

♨の人

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本日は、中華イヤホンブランドの超大手、KZの最廉価グレードのイヤホン、KZ EDXのレビューです。


価格:1460円
(価格は2021年9月8日 午前0時00分の情報です)

お値段はなんとアリエクスプレスを使えば1000円以下という、恐ろしいくらいに低価格なイヤホンです。

いくらコスパに優れた中華イヤホンと言えど1000円以下でまともな製品を作るのはとても難しいと思うのですが、果たして音質はどうなのか、非常に気になるところですね。

それではどうぞ。


シンプルな見た目だがお値段以上のクオリティ



パッケージです。コンパクトかつシンプルで、低価格帯の中華イヤホンという感じです。


スリーブケースを外すと、イヤホン本体が収められたケースが現れます。


見た目は高級感とは行かないまでも、このイヤホンが1000円以下で変えるというのは驚きを禁じえません。1000円以下のイヤホンでここまでまともな見た目をしているのはさすが中華イヤホンと言えるでしょう。


イヤホン本体です。黒色のシェルに、Xの文字が金色で印刷されています。


ノズルの長さと背面はこんな感じ。背面にはベント口が2つ設けられており、この辺はまさに中華イヤホンという感じです。


付属品一覧です。説明書、保証書、イヤーピース、ケーブルです。
イヤーピースはKZ特有のあの溝が入ったタイプです。私はKBEAR 07というイヤーピースに交換しました。



ケーブルです。鈍く銅色に光っており、仄かな高級感があります。

ちなみに中華イヤホン、特にKZの付属ケーブルは臭い臭いと言われているのを見たことがあるので私も匂ってみましたが、私は特になんとも思いませんでした。

確かに特有の香りはあるものの、言うなれば新品の靴の箱を開けた時のような、いわゆる新品のビニール臭という感じで、強烈に臭い、なんてことは全くなかったです。


ケーブルを装着するとこんな感じです。このルックスだけなら、まさかこのイヤホンが1000円だなんて思う人はまず居ないでしょう。

耳かけ部分は形状記憶チューブとなっており、フィット感は良好です。






カラッとした透明感とフラット寄りなドンシャリが特徴のイヤホン


それでは、音質のレビューに入っていきたいと思います。

アンプはいつもの如く、micro idsd BLを使用しました。





・己龍 鵺


このイヤホンの音を一言で表すなら、多少低音が弱いドンシャリ、という感じです。

値段が値段だけにがっかりするかと思われたのですが、そこはさすが中華イヤホン名門のKZ。この値段でも一貫して高クオリティなドンシャリを貫いてきました。

高音域は強めで、結構シャリシャリとしています。例えばCCZ Coffee Beanと比較すると、EDXの方が高音が強く出ています。


中音域は滑らかですが、この曲では少しだけヴォーカルが引っ込んでいるような気がしました。

低音域は割と控えめで、他の中華イヤホンと比較するとそこまで強い方では無いです。例えば、KBEAR KS1と比較すると、全体的な音の質感は似ているものの低音域のメリハリと押し出しがKS1の方が1枚上手です。色んな中華イヤホンと比較すると、このイヤホンはどちからというとフラット寄りの帯域バランスに感じます。




・アルルカン ラズルダズル


この曲では、高音域の鋭さがはっきりと現れています。ハイハットの音色はシャリシャリとかなり目立っており、相対的に低音は中華イヤホンにしては控えめです。ヴォーカルの引っ込みはこの曲ではあまり感じられません。

CCZ Emeraldと比較すると、多少ヴォーカル帯域の艶感が不足している気がします。しかし、全体的な音の開放感ではEDXの方が1枚上手だと感じました。


このイヤホンは低音域の主張がそこまで激しくないので、どちらかと言うとクリアな透明感を感じやすい音作りだと思います。低音域が押し出されていないので、低音に他の音が多い隠されたり、もたついたりすることはないかと思います。


なんというか、SENNHEISERのIE 100 Proを聞いた時と同じような印象を受けます。もちろん同じ音と言っている訳ではなく、全体的な音の傾向が似ているという話です。高音域はドライで、相対的に低音域は普通、そして圧倒的な透明感があるこの感じは私が聞いてきた中ではIE 100 Proと似ています。

低音域は切れ味が良く、粒立ちは良好です。もたつく事はなく、ブーミーさはまるで感じさせません。また量感が不足しているとは言ってもそれは中華イヤホン内での話なので、これでも十分という人も多いかと思います。




・hide&attack


この曲では、多少ヴォーカルが引っ込んだ印象を受けました。相変わらず高音域はシャリシャリとしたドライな響きで、全体的な音の質感はクリアで透明感があり、低音は控えめですが粒立ちが非常に良好です。

KBEAR KS1と比較すると、さすがに値段の差もあるので音の立体感やヴォーカルの艶感などで劣っている印象を受けます。EDXはなんというか全体的に音が平坦で、尚且つ艶がないために乾ききったような印象を受けてしまいます。また、やはり低音域の量感の差が顕著ですね。

ただ、完全に劣っている訳ではなく、ドライでクリアな高音域と、全体的な音の抜けの良さではEDXが上だと思います。KS1は確かに音に立体感もあり低音も強いのですが、EDXと比較すると開放感が足りません。



・NoGoD Arlequin(ハーレクイン)


この曲では、多少シャリ付きが強いと感じました。ヴォーカル帯域までシャリ付きが付与されてしまっており、耳が少し痛くなるような印象を受けます。

CCZ Coffee Beanと比較すると、音の滑らかさが足りないのだと気が付きます。確かに音はクリアですが、あまりにも改造感を押し出しすぎた結果シャリ付きが目立っている。そんな感じです。

ただ、やはり音の透明感は非常に優れたものがあり、比較するとCoffee Beanが少し籠ったような音に思えてしまいます。

それでは同じくシャリ着いた音が特徴のイヤホン、SoundsGood SE01(KZ ZSTのカスタム品)と比較するとどうかと言うと、確かに音の全体的な質感は似ていますが、ヴォーカルがSE01の方が遠いです。私はEDXの方が好きでした。






リケーブルで音が化ける



今回は、ALO audio Tinsel Earphone Cableというケーブルにリケーブルしてみました。



すると、低音域が強く出るように変化しました。また、音が少し大人しくなり、ヴォーカル帯域に艶感が出ているような印象を受けます。

ヴォーカルは相変わらず少し遠いのですが、シャリ付きが抑えられ音に芯が出るように変化するので、リケーブルの効果は十分に感じられます。比較すると純正ケーブルは音が軽く、押し出しも弱いため迫力不足に思えます。

お安いケーブルで品質の良いものと言うとNICEHCKあたりがおすすめでしょうか。ぜひ試して見てください。




あとがき


あとがきです。今回レビューしたKZ EDXは、中華イヤホンの恐ろしさを十分に味わうことが出来る1本でした。

この値段でこの音のイヤホンを出されたら、国内メーカーはまず太刀打ちできないでしょうね。なんて言ったってアリエクスプレスを使えば1000円以下で手に入るイヤホンなのですから。1000円以下というと、コンビニで売っているようなイヤホンよりも下手すれば安いです。それでこの音質に立ち向かえというのはさすがに酷なものです。

お値段も安いので、学生の方や、イヤホンに拘ったことがないという人の初めての1本として非常におすすめできる製品だと感じましたね。

それでは、以上です。


価格:1460円
(価格は2021年9月8日 午前0時00分の情報です)

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