中華銀メッキ8芯リケーブル、JSHiFi 白龍の音質をレビュー
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本日は、【JSHiFi‐白龍】という、8芯銀メッキリケーブルのレビューになります。
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それではどうぞ。
かなり太いケーブル

外観はこんな感じです。いつもの中華リケーブルの梱包方法ですね。

ケーブル本体がこんな感じ。めちゃくちゃ太いです。プラグと同じくらい、もしくはそれ以上の太さですね。

KBEAR KBX4919と比較してもこの太さです。
KBX4919は24芯もの芯数ですが、それでもまだ白龍の方が太いです。
これほどまでに太いとなかなかケーブルは固めで、質感としてはイヤホンのケーブルと言うよりはヘッドホンのコードを扱っている気分になりますね。
ただ絡まりにくい印象はあるので、意外にも取り回しは良好です。
音質。シャープでエッジの効いた粒立ちのいい音
それでは音質のレビューに入っていきたいと思います。
まずは個人的に私が好きなイヤホンであるKZのEDX Proに装着してみました。

クリアシェルと銀メッキ線で見た目の相性はとてもいいです。高級イヤホンと言われてもちょっと信じてしまいそうなビジュアルになりましたね。
アンプはいつもの如くmicro idsd BLで、まずは純正ケーブルで聞いてみます。
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・己龍 鬼祭
やはりこのイヤホン、非常に安いのですがかなり私好みのいいイヤホンです。
カラッとした、尚且つ高音域にビビりや歪みっぽさのない素直なドンシャリで、ヴォーカル帯域に艶があり純粋にいいイヤホンだと思います。
低音域も押し付けがましくなく、ちゃんとアタックに芯がある仕上がり。今まで色んなな中華イヤホンを買ってきましたが、低価格帯~中価格帯なら1番オススメするイヤホンです。
ではリケーブルして見た感想ですが、……これはなかなかすごい変化です。具体的には一音一音がとても重くなり、迫力、臨場感というものが飛躍的に上昇しました。
音が重くなったということで低音がよく出るようになった、という受け取り方をされる方も居ると思いますが、そういう訳ではありません。音の質感は変わらぬまま、音の重さ、深みのみが上昇したと言えばいいのでしょうか。とにかく一音一音がどっしりとした質感に変化し、同じイヤホンとは思えぬほどに違いが現れています。
純正ケーブルとじっくり聴き比べてみると、純正ケーブルは全体的に少し音にヴェールがかかったような、それでいて少し荒い描写の音質です。
それと比較すると、このケーブルは一音一音の音の粒がより細かく綺麗に描写され、全体的な解像度が上昇します。その解像度の高さを保ったまま、音に重さが付与される感じです。これはベースの弦の鳴りやドラムのキックを聞けば分かります。
他には高音域の質感がより固く鮮明になります。それによりスネアドラムやクラッシュシンバルなどがまるで銃撃のような重たく鋭く、尚且つ煌びやかな質感に変化していますね。
他のケーブルとの比較として、今回はALO audioのTinsel Earphone Cableと比較してみました。
比較してみた感想ですが、ここまで音に違いが出るのか、と驚きが隠せません。
具体的にはTinsel Earphone Cableは一音一音が正確かつ細かく、また柔らかい質感の音色です。一音一音がまるで砲撃のようなパワーのある野太い音のJSHiFi-白龍と比較すると、こちらは全ての音がとても細かく綺麗に描写されており、方向性が全く違います。
音の方向性としてはJSHiFi-白龍がドンシャリ、ALO audio Tinsel Earphone Cableはフラットでモニター傾向にあります。他にも白龍はシャープでエッジの立った高音で、Tinsel Earphone Cableは柔らかく、細かく分解されふわっと解けるような上品な高音、というような違いがありますね。
特に違いが顕著なのはスネアドラムとキックの質感です。トントンと心地よくリズムを刻むTinsel Earphone Cableと、ドスバスとラウドな音を奏でる白龍。どちらが好みかは人によると思いますが、私はこの曲を聴く限りは白龍の方が音の線が太くて濃密なので好みです。
・アルルカン 暁
まずは純正ケーブルで聞いた感想から。やはり、KZ EDX Proはかなりの名機です。ドンシャリなバランスながらヴォーカル帯域が埋もれることがなく、またねちっとしたモヤのかかったような低音が出ていないこの感じはなかなかこの価格帯で味わえる音質ではありません。
では白龍に付け替えるとどうなるか。やはりこの曲でも、かなり重たくソリッドな音色に近付きますね。
具体的な変化としてはやはりバスドラムのキック、スネアドラムのアタックがとても明瞭で重くなり、高音域もシャープでエッジの効いたとても高品質なドンシャリに変わる感じです。
サビの部分でバックで鳴るハイハットの音色はより固くなり、かなり煌びやかな印象を受けます。また低音域の余計な部分が取り除かれスッキリしたような印象も受けますね。粒立ちが明瞭になり、よりリズム感が強調されノリのいいリスニングが可能になっています。
Tinsel Earphone Cableと比較すると、こちらはよりクリアで透明感のある音色です。やはりより繊細で、どこかふわっと解けるような柔らかさのある上品な音。柔のTinsel Earphone Cable、剛の白龍という印象ですね。
では次はこちら。CCZのPlume 羽です。
もう生産終了してしまいましたが、非常に音質に定評のある中華高級機です。
・キズ 傷痕
このイヤホンですが、やはり非常に濃厚さのあるいいイヤホンだと思います。音の質感としてはやや暖色寄りで、全体的に音の質感が高く流石は高級機だな、なんて感じがしますね。
アタックや音の個々の描写は少し丸めでこの辺は好みが別れるところだと思いますが、濃密な音が好きな人であればかなり刺さるイヤホンだと感じます。
さて、では白龍にリケーブルしてみた感想ですが、こちらもかなりの変化です。具体的にはやはりアタックの一音一音がよりソリッドかつシャープに、そしてより重くなり、低音域の丸さが完全に消えています。
リケーブルによる音質差というのは結局は抵抗値の差による変化ですから、合わせるイヤホンが変われば音の傾向も変わるはずなのですが、KZ EDX Proと変化の質感が同じなのだから不思議です。片やダイナミック、片やマルチBAハイブリッド。イヤホンのインピーダンス曲線もかなり違うはずですが、それでも同じような変化をしています。オーディオは奥が深く謎も多いですね。
Tinsel Earphone Cableはやはり柔らかくも繊細で綺麗な音色ですね。ただ、この曲ではふわっと解けるような質感が低音の重さを補っているようで、白龍に負けず劣らずの重さを出しています。
流石にキックのシャープさ、スネアドラムのアタックの硬さなどでは敵いませんが、こちらはこちらで雷鳴のように重く、尚且つどこまでも探れるような深い低音が出ており悪くありません。一音一音を細分化して粒立ちを強調しているのが白龍だとしたら、こちらは重たい低音を主軸とし全ての音を調和させているような印象でしょうか。
・TULIP
ラウドな曲ではかなりエッジの効いた音を出していた白龍ですが、このような柔らかめの曲ではまた違った顔を見せてきます。
具体的には音が純正ケーブルと比較して全体的にクリーンになり、より透明感のあるリスニングが可能になるという感じでしょうか。高音の煌びやかさやスネアドラムのシャープさは相変わらずですが、それ以上に空間に透明感が付与されているのが純正ケーブルとの大きな違いでしょう。ユニゾンの部分などを聞けばより分離が強くなっているのがわかると思います。
Tinsel Earphone Cableとの比較ですが、こちらはやはり柔らかくバランスのいい音色です。音の聴きやすさはこちらの方が上で、全体的にヴォーカルにフォーカスが合っているのはTinsel Earphone Cableですね。白龍は多少音が濃厚すぎて、こういう曲ではさすがにTinsel Earphone Cableに軍配が上がります。
あとがき
このケーブル、非常に素晴らしいと思います。音の質感の向上も然る事乍ら、かなり私好みの音に変化したのが高評価のポイントです。
お値段も中華リケーブルの例に漏れずハイスペックながらお手ごろなので、リケーブルを試してみたい人や、今回のレビューを見て音の変化の傾向が気になったという人は是非とも購入してみてください。
それでは、以上です。
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