フラットでモニターライクな中華イヤホン、KBEAR Larkの音質をレビュー

♨の人

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どうも、温泉の人です。

本日は、WTSUN AUDIO様より販売中の「KBEAR Lark」のレビューになります。



それではどうぞ。



パッケージ、外観など。マイク付き



パッケージはこんな感じです。


スリーブケースを外すと、マグネットで開く箱が現れます。

箱を開けるとイヤホン本体が現れます。


イヤホン本体は非常に綺麗です。ヘアライン加工された金属製のフェイスプレートが非常に目を引きますね。


付属品はこんな感じ。ポーチ、イヤーピース2種、ケーブルです。いつものKBEARのパターンですね。


ケーブルを装着するとこんな感じです。

スペックはインピーダンスが16Ω、再生周波数帯域が20Hz~20000Hz、音圧感度が105dBです。

ケーブル端子はTFZタイプで、今回はマイク付きでした。






音質。フラットでクセのない高解像度、高分離サウンド


それでは音質のレビューに入っていきます。

アンプはmicro idsd BLを使用しました。



・アルルカン ジレンマ


まず、このイヤホンの音を一言で言うなら、強烈かつ鋭いアタック感が特徴の寒色系イヤホン、という感じです。

ギターの音色がソリッドで、その部分だけを見ればどことなくEMPIRE EARSを思わせる音作りですね。例えるならVALKYRIE MKIIから低音と高音を抜いて、鋭いアタック感を足した感じでしょうか。

高音域は非常に綺麗に出ていますが、量感自体は多くは無いです。綺麗なんですが、煌びやかとかキラキラしたとかそこまでは行かないような絶妙なバランスです。

中音域はそこまで強くはありません。ヴォーカルが少し遠めで、音場は広めに感じます。非常にクリアかつ、上でも書いたようにギターの音色がソリッドでエッジが効いていて面白い音色ですね。

低音域は強くはありませんが、ベースラインなどはきっちりと追えるような印象。とにかくバスドラムやスネアドラムのアタック感が強烈で、かなりスピード感のあるタイトな低音です。



・JILUKA Screamer 2019 XND


このイヤホンですが、他の中華イヤホンとは違い上品な音がします。具体的にどこが上品かと言うと、他の中華イヤホンのように非常に近くに定位するズンドコした低音やシャリシャリとした高音ではなく、全ての帯域が耳から一定の位置、それも遠目に定位するようなところです。

当然ヴォーカル帯域なども遠くなるため聞きやすいサウンドではありませんが、非常にモニターライクでフラットな音のサウンドだと思います。ヴォーカルに注目するような人にはウケが悪いと思いますが、全体を見通して音楽を聴くような人にはウケがいいのではないでしょうか。

例えばクラシックとかオーケストラ、インストゥルメンタルなんかの音楽には合いそうです。逆に私がよく聞くようなラウド系とは相性が悪いですね。






・葉月 Phoenix

やはり、この曲はクラシックとの相性がいいです。ヴォーカルの遠さも気にならず、クリアかつフラットな中音域を楽しめます。

また、このイヤホンですが、低音の量自体は少ないのですが、低音が空間を伝う空気感のようなものの表現が上手く、そういう点はダイナミックドライバーの上質なヘッドホンをイメージさせます。

中華イヤホンで低音がよく出ている機種と言うと大体はイヤホン的な平面的な音場なのですが、このイヤホンはそういうイヤホンとはひと味違う音場表現を楽しめます。




・バベル

このイヤホンはフラットでモニターライクな音、尚且つ音の粒立ちがすこぶるいいので、こういう音圧が高いエレクトロニカも気持ちよく聞くことができます。

また上でも言ったように、中音域の解像度と分離感が非常に高いです。私がEMPIRE EARSを思わせると言ったのはそういうところが似ていると思ったからですね。

ただ、ヴォーカルが少し遠めなのはやはり好みが別れそうなポイント。私はVALKYRIE MKIIを聞いた時も思ったのですが、ヴォーカルが遠いイヤホンは私の好みじゃないんですよね。なので好きなタイプの音では無いです。




・ラブレター


このイヤホンのヴォーカルの遠さですが、それはバックの楽器隊の演奏の重さにより左右されるようです。この曲ではそこまでヴォーカルが遠いという印象を受けず、むしろ非常にクリアな中高域に素直に好感が持てます。

痛いくらいだと思ったアタック感もこの曲では比較的強いな、くらいに納まっているので、この曲はpops向きのチューニングなようです。

この曲で言うなら、ブラスの音色とベースの音色が素晴らしいです。ハイブリッド型らしく分離感が非常に高く、高域、中域、低域と全ての帯域がちゃんと分離して見通せます。その分音の線は細めですが、このくらいの方が現代的な音色だと感じますね。






スマホ直挿しで聞いてみた。高出力では高域が暴れる?


どうやらこのイヤホン、高出力な機器だと高音が強くなってしまう傾向にあるようなので、スマホに接続して聞いてみました。

すると、印象がだいぶ変化します。変化の度合いがあまりにも大きいのでビックリしました。

まず、スマホだとヴォーカルは近く、低音域も割としっかり出たフラットなイヤホン、という感じになります。

その分中高域の解像度や鮮烈なアタック感は犠牲になるのですが、私はスマホに直で挿した時の音の方が断然好みです。

このイヤホンのレビューをネット上で見てみると、ヴォーカルが遠いという声はあまり見受けられなかったため疑問に思ったのですが、それは私の環境ゆえの問題だったようです。

そう考えると、このイヤホンは高出力なDAPやポタアンで聞くようなマニア向けのイヤホンではなく、どちらかと言うとスマホや小型DAPなどで聞くライトユーザー向けのイヤホンだと言えるでしょう。





リケーブルしてみた



今回は、JSHiFi 白龍というケーブルにリケーブルしてみました。

すると低音が明らかに強くなり、ヴォーカルも近くなりました。より簡素に言うなら、一般的な中華イヤホンのチューニングにより近付いたと思います。

特に高音域の痛さが緩和されており、このくらいのバランスでやっとリスニング向けになるだろうな、という印象。それでいてヴォーカルも格段と近くなり、Larkの個性である中高音域の綺麗さはちゃんと発揮できています。

音としてはフラットからドンシャリに近づきました。ただ鮮烈なアタック感と分離感の高さは相変わらずなので、スピード感や音の粒立ちが失われたような印象は受けません。

このイヤホンはリケーブルでかなり化けるイヤホンですね。





あとがき


というわけで、KBEAR Larkのレビューでした。

このイヤホンはライトユーザー向けのイヤホンとしては非常に高クオリティに仕上がっていると思います。安易なドンシャリが苦手な人やスピーディーな音色が好みな人におすすめのイヤホンですね。

というわけで、今回はここまでとなります。

それでは、以上です。





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