CCA NRAのドライバーは鳴ってる?ESTっぽい音がするのかコンデンサー型やBA機と比較しながら検証してみる

♨の人

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どうも、温泉の人(@otkZLQ2xGa4Fcqb)です。

というわけで、この記事は急遽書いています。

というのも、中華イヤホンメーカーKZがやらかしましてね。



まあ簡単に言うとこういうことです。トライブリッドイヤホンであるZEX PROというイヤホンのドライバーのうち、BAとESTに100Ωの抵抗が噛まされていて、実際鳴っているのはほとんどDDという問題が発覚して今現在大炎上しています。

で、そんな中で気になったのが、CCA NRAというイヤホンのこと。

このイヤホンはKZ/CCAブランドの機種ではESTが初めて搭載された機種で、発売日は2021年の末頃。その価格はなんと3000円以下で、中華イヤホン業界に大きな衝撃を与えました。

クラファン騒動など色々あって炎上したりもしましたが、私も結構いいイヤホンだと思っています。

が、しかし。CCAのOEM元のKZの機種のESTが稼働してないとなると、このNRAもESTが動いてない可能性があるわけですよ。

Twitterで探してみると、NRAのESTはツィーターとしてちゃんと機能しているという情報がありますが、それでも気になるじゃないですか。


そんなわけで、今回はNRAは実際コンデンサー型と比較して音がどうなのか、という観点で見ていきたいと思います。

あ、ちなみにCCAやKZのESTはSonionのESTとは違い、マグネチックドライバーに近い方式になってるそうです。







コンデンサー型イヤースピーカー、EST4機搭載機種と比較


というわけで、色んなイヤホンと比較してNRAはコンデンサー型っぽい音がするのか?ということを見ていきたいと思います。

アンプはmicro idsd BLを使用しました。

・アルルカン ダメ人間


まず、単刀直入にCCA NRAの高域はコンデンサー型っぽいのか?と言われると、過去のレビューでも書いたように私はそれっぽいと感じます。まあ今でこそ本物のESTじゃないとされてますが、ESTと言われたら信じてしまうような、そんな音がします。

クラファンで何かと話題のCCA NRAの音質をレビュー。低価格中華ESTイヤホン

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例えばESTではなくBA+DDのCCZ Melodyと比較すると、CCA NRAは特有のチャリチャリとした高音域を鳴らします。

主張はNRAの方が強いのですが、NRAの高域は音自体が太めで、尚且つ刺さる成分が非常に少ないです。

コンデンサー型イヤースピーカーのSTAX SRS-002と聴き比べてみると、NRAの高域はSRS-002に結構似ています。

流石に値段の差もありますからSRS-002の方が高域の主張は綺麗ですが、Melodyと比較するとかなり近さはあると思いました。

Melodyの高域はNRAと比較して硬さと荒さのようなものを感じます。これがBA由来のものかは分かりませんが、比較してみるとかなりの差を感じます。

ではBAドライバーを5機搭載した、Campfire Audio ANDROMEDA 2020の高域はどうでしょうか。こちらは音色は違うものの、どちらかというとCCZ Melody寄りの高域だと感じました。SRS-002と比較すると、やはり特有の荒さというか硬さのようなものを感じるカッチリと、尚且つザラっとした高音です。

BAの高音がシャリシャリだとしたら、コンデンサー型っぽい高音域はチャリチャリ、という感じの差があります。これはコンデンサー型を聞いたことがある人には伝わると思いますが、実際聞いてみると主張の強い弱い以前に音がかなり違います。

ではここでESTを4機搭載したEMPIRE EARS ODINを聴いてみましょう。やはり、特有のチャリチャリとした高音域が感じられます。BAと比較してがさつきが少なく、音自体の輪郭が太く、そして尚且つ刺さらない。そんな感じの高音です。

ではSRS-002と比較するかとどうかと言うと、両者の高音域はやはり同じコンデンサー型なだけあってなかなかに似ています。ANDROMEDA 2020やMelodyと聞き比べるとわかりやすいですが、粒子感が少なく、音の粒の一つ一つが大きく感じられるのがコンデンサー型の特徴でしょうか。

で、ここまで色々聴き比べて思ったことについてですが、CCA NRAのドライバーが鳴ってようが鳴ってまいが、そのESTが紛い物だろうがなんだろうが、実際聞いてみるとコンデンサー型っぽい音は確かにするということです。

試しにダイナミックドライバーとの音の違いも検証したかったので、beyerdynamic T5P 2ndなんかも聴いてみましたが、やはり高域の質感はかなり違います。

他にも8BAのJH Audio Rosie、12BAのLaylaなんかを聞いてみても、やはりBAはBA特有のシャリっとした高域を鳴らしています。NRAはANDROMEDA 2020やMelody、Rosie、Layla、どの機種とも高音の質感が違い、SRS-002やODINとは共通点があります。

私が持っている中では一番高音域が強いであろう1BA+1DDのTRN STMのゴールドノズルはかなりコンデンサー型っぽいクリアな鳴り方ですが、それでもNRAと比べるとNRAの方がやはりコンデンサー型には近しいと感じました。STMの高域は確かにコンデンサー型のような明瞭さはあるものの、かなり音が硬質で結晶的なのでコンデンサー型のような明瞭かつシルキーという特徴的な音色ではありません。

シングルBAのKBEAR Neonなんかを聞いてみても、やはり高域はESTとはまた違った質感です。

というわけで、真偽はどうあれCCA NRAはBAとは違うコンデンサー型っぽい音は確かに鳴る、というのが私が出した結論ですね。

試しにZEX PROとも聴き比べてみました。






あとがき


イヤホンにおけるドライバー詐欺というのは許されざる行為ではありますが、昨今の多ドラ競走を見ていれば少しKZの気持ちもわかる気がします。

例えばいい音のイヤホンができたとして、KZの1DDイヤホンや2BAイヤホンが5000円とか1万円なら誰も買ってくれないでしょう。なのでスペックを盛る必要がある、と。

ユーザーもドライバーの数なんかに翻弄されずに、音で判断するようにした方がいいのかもしれませんね。

というわけで、以上です。

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