Yinyoo WGZ BLON Fat Girlの音質レビュー。耳かけ式じゃないタイプの中華イヤホン

♨の人

-

スポンサーリンク

どうも、温泉の人(@otkZLQ2xGa4Fcqb)です。

本日は、Yinyoo WGZ BLON Fat Girlというイヤホンのレビューになります。



それではどうぞ。





パッケージ、スペック。リケーブルは不可



外箱はこんな感じです。例えば同価格帯のCCZやKBEAR、KZみたいなスリーブ式の箱ではなく単なる厚紙の箱でした。


裏面はいつもの中華イヤホンという感じ。
再生周波数帯域は20~20KHz、感度は114dB、インピーダンスは16Ωらしいです。

マイク付きとマイク無しを選べるのですが、今回私はマイク無しを選びました。


中身はこんな感じです。これまた一般的な中華イヤホンとは少し違う感じで、薄いブリスターパックに収められていました。

付属品は説明書と交換用のイヤーピースが合計で3ペア。説明書は中国語と英語のみでした。


本体です。箱はかなり簡素ですが、本体の作りはなかなか悪くありません。

ハウジングは恐らく亜鉛合金かなにかでしょう。軽くアルマイトのような質感が入った光沢仕上げで、バリなんかも全く見当たらずこの値段にしてはかなりしっかりしている感じがあります。

ケーブルはスプリッター部分まではビニール皮膜で、金属製のスプリッターから下は布巻きになっています。
プラグも金属製で、こちらもバリなどはありません。見た目がIEMタイプではないので安っぽく見えるかもしれませんが、製品自体のビルドクオリティはこの値段にしてはかなり高い方だと思います。

例えばCCZ Coffee BeanやKBEAR KS1なんかと比較すると、Coffee BeanやKS1は確かにカスタムIEMのようなフォルムにツイストケーブルと一見は高そうに見えますが、よく見てみるとシェルはプラスチック感丸出し、ケーブルも全てプラスチック製で、ビルドクオリティの面で見ればこのWGZ BLON Fat Girlの方がむしろ高い水準にあります。

私は低価格帯のイヤホンにあまり詳しくないのでなんとも言えませんが、少なくとも国産だったら倍の値段がしてもおかしくはないくらいには作りはしっかりしていると思いますね。

ただ残念なことに、このイヤホンは中華イヤホンにしては珍しくリケーブルができません。耳かけ式じゃないのも相まって、ライバルはKBEAR ST1とかになるのでしょうか。

最近の中華イヤホンや音質に拘ったタイプのイヤホンは、もはやほとんどがカスタムIEMを模倣したシェル形状で耳かけ式専用に作られたものになっています。
思い返してみれば私がメインで持っているイヤホンも全て耳かけ式ですし、思いつく有名どころのイヤホンは九分九厘耳かけ式です。

耳かけ式はタッチノイズが少ない、装着感が良好、見た目もプロフェッショナルで格好いい、みたいなメリットが多く、他にはシェルを大きく出来るので多ドラなんかは必然的に耳かけ式になるのでしょう。

ただ、耳かけ式はメガネと干渉する、付けるのがめんどくさい、慣れない、みたいな感じで、あまり好みではない人も居るようです。中にはShureかけはダサい、なんて言っている人も一定数居ます。なのでこういう古典的なタイプのイヤホンも一定の需要はあると思います。






音質。とにかく普通な高音質イヤホン


それでは音質のレビューに入っていきます。

アンプはmicro idsd BLを使用しました。



・アルルカン ジレンマ


このイヤホンの音質を一言で表すなら、まさに「普通にいい」という感じです。

全体域かなりバランスが良く、低価格帯のイヤホンにありがちな篭った感じなどは全くありませんし、かと言って解像度を高く見せるためにやたらと高音域をソリッドに押し出したシャリシャリな音でもありません。とにかく全体域自然で、普通にいい音です。

低音域も、ベースラインはずんずんとそれなりの量感はありながらもしっかりと音像の輪郭は締まっていますし、バスドラムもタイトで粒立ちがよく、ベースラインと上手く分離されています。

確かに大迫力の低音などはありませんが、大抵の低音域を売りにした安価なイヤホンはある程度の音質のイヤホンを聞きなれた人からするとあまりにもボワボワで、しかもその質感が中音域から高音域まで干渉してくるので、全体的に篭ってモタついた印象を受けます。そういったイヤホンと比べると、このイヤホンの低域はかなり優秀というか出来がいいです。

ただ、確かにバランスは良いのですが、臨場感などには乏しいです。そのため音場も狭く感じます。これは同価格帯のCCZ Coffee Beanと比較すると顕著で、Coffee Beanは比較するとかなりメリハリの効いたパンチのある音に聞こえました。



ただ、やはり音のクリアさはWGZ BLON Fat Girlの方が断然上です。どちらもこの価格帯にしてはかなり透明感のあるサウンドですが、カラっとしたサウンドなのはWGZ BLON Fat Girlですね。






・己龍 虚仮威

やはり、普通にいいという感想が出ます。
なんというか、確かに他の高価なイヤホンと比較すればアレが足りない、アレが足りない、みたいな感想も出るのでしょうけど、正直な所大抵の人はこの音質で満足できると思います。

上でも書きましたが、このイヤホンは安価なイヤホンにありがちな変な音の強調がありません。そのため、聞いていてここがダメだ、と感じる不満点が挙がってこないのです。

Coffee Beanと比較すると、臨場感はやはり数段劣ります。ただ、あくまでも比較すればという話ですし、WGZ BLON Fat Girlにもドラムの粒立ちや分離感など勝っている部分は沢山あります。





・HAZUKI +ULTRA

やはりどんな曲を聴いても感想は変わりませんね。まさに普通。

そしてイヤホンにおける普通、というのは、裏を返せば不満点がない。つまりは全てが高水準で纏まった音ということになります。つまりは澄み切った水のような音です。

例えば上で散々比較して臨場感が劣ると言っているCoffee Beanですが、こちらは悪い部分を探せと言われたらいくらでも言えます。低音域がボワついてるとか、高音域が僅かに歪みっぽいとか。
しかし、このイヤホンの悪い点を出せと言われても、私は正直言える自信が無いです。

聴いていて感動するとか、めちゃくちゃいい音とかそういう訳では無いですが、比較せず単体で聞いた場合に不満点がまるでないのです。

今まで私が聴いてきた中華イヤホンの中ではトップクラスに普通なイヤホンと言えるでしょう。






・M@GIC☆

この曲でも感想は変わりません。普通。とにかく普通です。

確かに聴いていておっ、と思うような迫力はありませんが、14人というかなりの複数人歌唱にも関わらずヴォーカルラインもきちんと分離してクリアに聞こえます。大抵のイヤホンはごちゃついてしまいますので、このイヤホンの基礎性能の高さが窺えます。

例えば、Coffee Beanは確かに音に艶っぽさもあり、メリハリの聞いた迫力のあるサウンドですが、ヴォーカルの重なる部分ではどうしても少しごちゃついて篭ったような印象を受けてしまいます。この曲で比較するとWGZ BLON Fat GirlはCoffee Beanより数ランク上の音に聞こえますね。





あとがき


あとがきです。このイヤホン、箱も安っぽい、見た目も普通、リケーブルも不可と中華イヤホンマニアからすると明らかな地雷に見えるかもしれませんが、正直これまで聞いてきた中華イヤホンの中でも基礎性能の高さはかなりいい位置にくいこめるのではないかと思います。特にM@GIC☆をここまで綺麗に鳴らせるイヤホンはこのイヤホンの2倍3倍の値段のイヤホンでもなかなかないでしょう。このイヤホンの何倍も値段のするイヤホンでも、M@GIC☆に関してはろくな音を奏でられない、聞くのが辛いようなイヤホンは腐るほどあります。

このイヤホンは久々に文句無しにおすすめできるイヤホンだと思いました。

というわけで、本日はここまでとなります。

それでは、以上です。



ブログパーツ
関連記事

スポンサーリンク