KBEAR 朱雀 Rosefinchの音質レビュー。兄弟機を軽く超えてくるまとまりのいい高コスパなドンシャリ中華イヤホン

♨の人

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どうも、温泉の人(@otkZLQ2xGa4Fcqb)です。

せっかくレビュー用のイヤホンがあるのにコロナでダウンするし、治ったらいきなり忙しくなるし、やっと時間が出来て書こうと思ったらブログカード用のサーバーだかドメインだかの経路が404エラーでブログカードが使えなくなってまともに書けないしで結局手元に届いてからかなりの時間が経ってしまいました。

というわけで本日はKBEARのKBEAR 朱雀 Rosefinchのレビューです。



それではどうぞ。







パッケージ、スペック



パッケージはこんな感じ。いつものKBEARのエントリー帯の小型パッケージですね。デザインセンスはいいと思います。


裏面もいつもの感じ。


本体がこんな感じです。ギラッギラの亜鉛合金のフェイスプレートが目を引きます。鏡面加工にヘアライン仕上げで、刻印には茶色の塗装がされています。樹脂シェルはグレーでこれまでのこのシリーズのイヤホンの中では一番落ち着いた見た目かもしれません。


付属品はケーブルとイヤーピースが4セット。ひとつは本体に装着済み。ケーブル端子はカバー付きの2pinです。

なんか開封した瞬間ケーブルからサロンパスみたいな匂いがしました。数々の中華イヤホンを扱ってきましたが、初めて臭いケーブルに出会えました。なんか感激してるかもしれない。

ちなみに、これは個体差かもしれませんがいつもの中華イヤホンと比較してカバー付き2pinがちゃんと奥まで刺さりません。RobinとかLarkはもっとゆるゆるでしっかり刺さりますが、仕様変更でしょうか。力入れすぎて壊れてもアレなので程々にしておくのがいいと思います。

朱雀のサウンドトレンドはハーマンターゲットカーブを引き継いだ上で、低域の雰囲気と音量を改善し、より円やかで躍動感ありトレンドを追求しているそうです。まあよく分かりませんがつまり流行りのいい音に低音のダイナミックさを追加したとかそんなことだと思います。

ドライバーは10MMバイオ振動板ダイナミックドライバー、インピーダンスは16Ω、感度は103±3DB、再生周波数帯域は20HZ-20KHZ、ケーブルは4芯無酸素銅の編み込みケーブルです。








音質。低音が強いドンシャリで完成度高めのサウンド


それでは音質のレビューに入っていきます。

アンプはmicro idsd BLを使用しました。




・NOCTURNAL BLOODLUST A bullet of skyline

なるほど。かなり高音域がノイジーでシャリっとしており主張が強く、低音域はサブベースから中音域に被さる辺りまで全体的にかなり底上げされた分かりやすいドンシャリサウンドです。

しかし、低音域の持ち上げが強い割に篭った印象はありません。中音域は少し凹んでいますが、充分明瞭でヴェールのかかったような嫌なバランスではなく、あくまでも低音が強いという感じ。これは恐らく高音域の鋭く粒子的なサウンドで上手い具合にバランスが取れているからだと思います。

また、低音域が強いおかげで高音域の粒が大きく鋭いのにも関わらず耳に刺さるような嫌な感じは一切ありません。また、細かなサウンドの分離もなかなかいいです。低音はめちゃくちゃ多いけど、その他の帯域を邪魔することなく、広域もしっかりと前に押し出してくれる。これはドンシャリ好きにはたまらないイヤホンじゃないでしょうか。

Larkなんかはmicro idsd BLみたいな高出力なアンプを通すとノイジーすぎて聞いていられませんでしたが、朱雀はそれなりに高出力な環境で鳴らしてもちゃんといい音を奏でてくれるミドルより上のユーザーにも優しいイヤホンですね。





・BabyKingdom 満天モンキーウェイ

やはり、低音が非常に目立ちます。また、重さと太さはあるものの輪郭がぼやけた低音では無いため、ベースの音が嫌という程鮮明に聞き取れます。ベースの耳コピとかする人にもいいかもしれません。いやあくまでもラウド系ロックサウンド聞いてる人の感想ですけどね。

バスドラムの音はベースとはっきり分離したソリッドな鳴り方。私はV系とかラウド系サウンドが好きなので、このバランス好きですよ。

この曲では上の曲より中音域がはっきり聞こえます。サビで鳴る小さなクリーントーンのギターとか、ヴォーカルのハイトーンとか、ドラムのフィルインとかそれぞれがはっきりと聞き取れます。一昔前の中華イヤホンというとバランスはこんな感じでももう少し細部がぼやけたようなサウンドだった記憶があるのですが、このイヤホンにはそういうことがありませんね。

音がちゃんと纏まらずに分離して四方八方から聞こえるので、濃い、情報量が多いとか言われるタイプの解像度の高さだと思います。小綺麗な音で解像度が高いのではなく、それぞれの音を太く、なおかつ鮮明に鳴らすこの感じ。音の線は太いもののそれぞれがきちんと分解されて鳴っているので音場も広く感じられると思います。私はJH Audioユーザーなので、こういう音は好物です。JS HIFIのケーブルなんかの音が好きな人にもおすすめできるかと。逆に線が細くてキラキラした音が好きな人にはしつこすぎるかも知れません。SENNHEISER IE900とかの物凄くあっさりしたバランスが好きな人には進めにくいかもね。







・アルルカン リブラ

この曲はアルルカンの曲の中でもやたらと高域がノイジーなミックスになっているのでどうなるかと思いましたが、低音が分厚いため普通に聴けますね。私の好み的にはもう少し高域が控えめな方が好きですが、ヴォーカルも全く曇りなく聞こえるし、ドラムの粒は立ってるし、ギターのエッジも綺麗に分解して表現されており、やはり音が濃いという表現が似合うタイプの音ですね。

音なんて好みによるのでなんとも言えませんが、ただドコドコモワモワしてるだけの音なら音が濃いと言うより篭ってんなぁという感想しか出ないので、このイヤホンはなかなかクオリティが高い、というか私好みの音です。高域の鋭さも普段ODINとか聴いてるんでそこまで気になりませんね。流石にA8000とかその辺まで行くと私の耳には高域が厳しいので、とりあえずなんとなくの参考にしてください。








・Palette

打って変わって割とキャッチーでポップなサウンドの曲です。

この曲でも低音の強さは健在。明らかに似つかわしくないドコドコの低音を鳴らしてくれます。しかし、高域は全く籠らずとても鮮明に前に出てきます。この曲はベルだかウィンドチャイムだかそういうサウンドがあちこちに組み込まれているのですが、低音が鳴り響いてる場面であってもその音がかなり鮮明に聞き取れます。

流石にこういう曲だと低域を少し控えめにして中域をもう少し前に出して欲しいなと感じますが、好みの範疇を差しおけば正直ここがダメ、と文句を付けるような部分は無いと思いますね。

例えば低音が出てるだけで輪郭の定まらないモワッとしたサウンドならそれが中域にまで被さって全体的なイメージが籠るので、そういう音はダメでしょう。
高域が出てるだけで音の質感があまりにもリアリティのないキンキン耳障りな刺さるようなサウンドなら、それもダメでしょう。

そういう明らかにここはダメだろ、という所がなくて、あくまでも低音が強いからこの曲にはそこまで合わないな、ということです。もちろん高級機と比べればいくらでもダメ出しできると思いますけど、この値段のイヤホンを何万もするようなイヤホンと比較する人はまさか居ないでしょうし……普通にいいイヤホンだと思いますよ。私がレビューで散々鬼門のように扱ってるCINDERELLA PROJECTのM@GIC!だって全く籠った印象無く鳴らせていますので、基礎性能はかなり高いと感じました。








あとがき。これまで聞いてきたこのシリーズの中では正直一番好き


あとがきです。このイヤホンは、兄弟機であるRobinやLarkを私的には普通に超えてきてるなという印象です。Robinは低音は強いものの少しモコモコしてて私の好みとは外れますし、Larkはスッキリしてますが高出力な機器で鳴らすと高域が痛くて聞いていられない。しかし、このイヤホンはその二者の長所を組みあわせてブラッシュアップしたような音です。安価なイヤホンはそこまで私も数は聞いてきていませんが、1万超えてもこれより正直音悪くね?って感じるイヤホンなんて沢山ありますからね。そういう意味で言うなら完成度の高い高コスパ機だと胸を張って言えます。





というわけで、本日はここまでとなります。

それでは、以上です。



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