グリーンバナナローチ(Panchlora nivea)の飼育方法、繁殖方法、飼い方

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グリーンバナナローチ(パンクロラ ニベア)は、キューバとカリブ海、フロリダからテキサスの湾岸沿いで見られる小型のゴキブリで、北はサウスカロライナ州モンクスコーナーまで観察されています。中南米の亜熱帯に生息しています。英名はGreen banana cockroachです。

夜行性でメスは最大24mmまで成長することができ、それより小さいオスは体長12~15mmです。
クロゴキブリより小さくチャバネゴキブリよき大きいです。

値段は10匹2000~4000円程度です。

ペットローチですが強い飛翔力を持ち、空を飛びます。壁も登れますのでデュビアより扱いにくそうです。穴も掘ります。
色はゴキブリらしからぬ淡い緑色から黄緑色で、側面に黄色い線が入っています。カメムシやカマキリみたいです。ニンフは茶色または黒色で、触覚も黄色です。

飼育は比較的難しく、デリケートなのでベタベタ触ると手の油で死んでしまいます。平均寿命も1年程と短いです。
温度は28℃前後で湿度は80%前後の高温多湿がいいとされています。

成虫は乾燥には強く、そこそこ耐えますが、幼体が非常に乾燥に弱く、乾燥すると簡単に死んでしまうので注意が必要です。

本来はカメレオン用の餌として多く流通していたそうで繁殖も可能とのことでした。






飼育環境・温度


用意するものはケース、床材、隠れ家(シェルター)です。

床材は腐葉土、ヤシガラマットなど、隠れ家は樹皮や落ち葉、水苔などを用意してください。別にワラジムシやダンゴムシみたいに腐葉土をメインの餌とするわけじゃないので私はヤシガラ土オンリーで、別に餌を用意しています。


床は霧吹きなどで常に湿った状態にして、蒸れさせないよう通気性は確保してください。死んだ固体や餌の食べ残しは除去しましょう。表面が乾いてきたら加湿のサインです。この辺は園芸に近いです。

とりあえず木の棒を入れているのですが、それを持ち上げるとその下に沢山いるのでシェルターは土の上に被せるタイプのものが良さそうです。コルク樹皮や丸棒などを置いておくと、勝手に沈んでいき持ち上げるとそこに群れて待機しています。幼虫の壁を登る様子は今まで一度も見ておらず、表面に出しても即座に土の中に潜っていくので今のところ特に扱い辛いような感覚はありません。ただしレッドローチ並に素早いです。


生息地の気温は最低気温8℃程度ですが、ヒーターで飼育温度は20℃を割らないようにした方がいいと思います。多湿環境なのでヒーターで加温する際はケージの中を蒸れさせて全滅させないように気をつけましょう。




餌は、人参、南瓜、小松菜などの野菜、高タンパクの昆虫ゼリー、動物性タンパク質が入った熱帯魚の餌やドッグフードなどを食べます。私は真ん中に昆虫ゼリー、そしてラビットフードや余っていたハムスターの餌を適当に入れていますが、今のところ1匹も落ちず元気に成長しています。昆虫ゼリーは日に日に減っているので食べているようです。








ギャラリー




今は個体数も少なく幼虫なので750mlのプリンカップで飼育していますが、繁殖させる場合は大きめの衣装ケースなどを用意した方が良さそうです。エメラルドジュエルローチほど気にする必要も無いと思いますが、壁を登るらしいので通気口は小さい方がいいでしょう。






脱走には細心の注意を


グリーンバナナローチは日本のチャバネゴキブリ程度の大きさしかないですが、小さい代わりに非常能力が凄まじいです。

普通ゴキブリは滑空するように飛びますが、グリーンバナナローチは体が軽いのか普通の昆虫のように平地から羽を広げて上空に飛ぶことができます。また、とても飛ぶことが多く脱走した際の動きは感覚的にはバッタやイナゴに近いです。私も樹皮を裏返した瞬間に飛ばれて脱走されてしまい、一日後にようやく発見しました。普通のゴキブリのスピード+バッタ並の非常能力を持つので、生体を傷付けないようにと半端な気持ちで手を出してもまず捕まえることは出来ないでしょう。唯一のメリットは小さく全身緑なので見た目がそこまで気持ち悪くないところと、その色味ゆえに目立ちやすいという事でしょうか。

なので、飼育ケースもそれなりの高さがあるものを使うことをオススメします。小型の衣装ケースや大サイズの飼育ケースなど、しっかり高さのあるケースであれば真上に飛んで脱走するということはまず無いです。壁面を普通に登るので、壁面はほぼ全体をワセリンや炭酸カルシウムでカバーして登れないようにすることも重要です。ゴキブリなので結構増えやすいみたいで、我が家では幼虫で購入したものが1ヶ月程度で成虫になり子供を産んでいます。幼虫は成虫ほど機敏ではなく、壁もほとんど登りません。


ちなみに私はもう4回くらい脱走されました。一回目は普通に壁をよじ登られ光の速度で脱走。2回目は知らんうちに脱走されてて捕獲しようにも飛ばれてどこにいるか分からなくなり後日発見。3回目はケースのメンテで蓋を開けてたら普通にワセリンの壁をよじ登ったのかケースの外に脱走。4回目は夜中スマホいじってたら照明の周りをカナブンが如く高速で円状に飛び回っていたところを捕獲。マジでこのゴキブリはデュビアとかとは比べ物にならないほど脱走に気をつける必要があります。あと、本種は小さく薄い柔らか系ゴキブリなのでほんの少しでも隙間があると多分そこから脱走できるんだと思います。なので衣装ケースみたいなのは怖くて使えませんね。

こいつらは体重が軽すぎてワセリンなんかだと普通に登れるんでしょう。体感的にはワセリンより水に解いたカルシウムパウダーの方が登りにくそうにしている所を確認したぶん効果的なように思えます。

しかしそれでも完全とは言い難いので、とにかく蓋を開けたまま目を離さないこと。あと、ケースはタッパーに細かな穴を開けたものなど、本当に脱走できないような作りのものを選ぶ必要がありそうです。ただのプラケとかだと速攻逃げられて家の照明が田舎の自販機みたいになること必死です。

とりあえず私の場合ダイソーとかでどデカいシール容器(完全密閉タッパー)を買ってきて、それに小さな穴を開けて管理しようかとも思います。でもこいつらめちゃくちゃ増えてんだよなぁ……となるとなるたけ大きく、安く、入手しやすいケースである必要があります。めんどくせぇ……

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