アイコス(IQOS)のタールはタバコより多いって嘘じゃないの?自動喫煙器の検査測定法ではアイコスのタール(ヤニ)を測るのには無理がある気がする

♨の人

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ぶっちゃけ私は非喫煙者なので、アイコスにタールが含まれてようが、そのタールでどこぞの馬の骨が肺炎になろうが知ったこっちゃないんですが、個人的にモヤモヤしたので自分なりに結論付けるためにこの記事を書いています

そもそも過去にいくつか書いた電子タバコの有害性の記事ではアイコスのタールについてはあまり深く掘り下げてはいませんでしたが、私は「500度を超えるあたりで発生するタールが燃やしもしてない300度程度のアイコスで出るわきゃねーだろ」って思っていました


しかし、少し探してみるとこんな記事が

アイコスから「タール」が出ているのは本当か(石田雅彦) - Yahoo!ニュース

加熱式タバコからは有害物質がほとんど出ない、という触れ込みだが、最新研究のいくつかはそれを否定している。中国の分析研究では、アイコスから発がん性の高いタールが出ていることがわかった。



この記事に乗せられてる研究データによると、アイコスはISO(国際標準化機構)の検査では6mg、HCI(カナダ保健省)の検査では16mgのタールを含むということです



え?

タール16mgってセブンスターより多いぞ?


本当にそこまでタールを含んでるとしたら、なぜアイコスの煙はコットンを汚さないのか気になりません?

誰しもタバコの吸い殻のフィルターが黄色くなっているのを見たことがあると思いますが、あれはフィルターの繊維にタールが吸着しているからです

ならアイコスも煙を透過させた際に、あれくらいコットンが汚れていないとおかしいと思いませんか?


これはVAPEのホルムアルデヒド5倍騒動と同じ匂いがする……

てなわけで早速調べてみました




まずタバコのタールって厳密には何?


まずタールという成分についてですが、タールというのは有機物質の熱分解によって発生する、ネバネバとした黒~褐色の油状の液体を指します

で、タバコは植物を燃やしているわけですので、タバコのタールは石炭や石油由来のコールタールではなく木タールというものに属します


ただ、タールというのは特に成分が決まっている訳ではなく、検査の際にタバコの煙の特定の粒子の重量を測定し、それを総合してタールと呼んでいるに過ぎません

ならその測定方法はどんなものなの?というのが気になってきます
というわけで次の項目ではそれについて書いていきます





タバコのタールの測定方法。オイオイオイこれはダメだろうよ


タールの測定方法については、JTのサイトにて確認することができます

で、そこに書いてある検査方法は法令により決められているらしく、具体的には

・自動喫煙器を使用し、決められた条件下で主流煙の粒子を採取
・集めた粒子を水に溶解
・水分内からニコチン含有量を測定
・液体から水分とニコチンの重さを除き、残った重量をタール値とする



……あーなるほどね

だいたいわかった(白目)
けどここからさらに深く掘り下げていきます





アイコスの煙の主成分はグリセリン


アイコスは、350度という低温でヒートスティックと呼ばれるものを加熱して煙を出します

しかし、ヴェポライザーを知っている人ならわかると思いますが、こういう燃焼させない加熱方式ではニコチンは気化せど紙巻きたばこのような煙は発生しません
しかしアイコスでは、紙巻きたばこ程ではないにせよ煙がちゃんと出ています

それは何故か?と言いますと、あれはグリセリンが気化したものだからです


アイコスの煙には従来の紙巻きたばこの煙の主成分であるアセトアルデヒドやイソプレンなどが殆ど含まれていないのに対し、グリセリンやプロピレングリコールが非常に多く含まれています

要はアイコスのヒートスティックは潰したタバコ葉にVAPEリキッドを染み込ませたものなので、それを加熱すればVAPEと同じくミストが発生するというわけ

燃えていないのに煙が出るのはこういう理屈です

タバコの煙は燃焼により生じる粒子で白く、アイコスの煙はグリセリンとプロピレングリコールの粒子で白く見えるわけですね

ちなみにVAPEリキッドの害についての個人的な見解はこちらの記事をどうぞ

電子タバコ(VAPE)の煙は水蒸気じゃない。あれはグリセリン(VG)とプロピレングリコール(PG)の蒸気です【イーグルエナジーはまずい?】

電子タバコ、一昔前に出た時は色々騒がれていたものの、今じゃもう当たり前のようにみんな持っていて結構なシェア率を誇ってますよね...






で、問題はタールの含有量ですよ
さて、そろそろ結論に入りましょうか

先程上で語ったように、タバコの煙もアイコスの煙も微粒子により白く見えているわけです

で、その粒子から一酸化炭素とガス状成分を除いたものを、タール。つまりヤニとしているわけですね

そしてアイコスの煙は、グリセリンとプロピレングリコールにより発生している
さらにアイコスは紙巻きたばこに比べその他有害物質を大幅にカットすることに成功
https://moqlog.jp/iqos/info-iqos/nicotine-koukai/


でタールの標準測定方法は


主流煙の粒子を溶解した水の重さ-ニコチンの重さ-水分の重さ=タール値

つまりここまでの情報を整理すると


アイコスの煙の中のタールのほぼ全てはグリセリンの粒子

ということ

タール

たばこの煙のうち、一酸化炭素やガス状成分をのぞいた粒子状の成分のこと。




なんだこの引っ掛け問題みたいな結論

そりゃまあ……タール値も高く出ますわな


この測定方法なら、有害物質をカットしてようがグリセリンが大きな割合を占めるアイコスの煙の殆どはタールになるんだから


ちなみにグリセロールとグリセリンの違いは呼び名だけです




あとがき。嫌煙家の気持ちもわかるけどもう少しまともな考え方は出来ぬものか


一番気になるのは、アイコスにタバコ並みのタールが含まれていると結論付けた研究機関ですね
今回の記事で再三言ったように、アイコスのタール値を従来の方法で測定するのはとても無理があります

タバコのタール値を測定するような専門家が、こんなド素人の私でも感じるような違和感をなぜスルーしてるんですかね?ソコガワカラナイ


あと、ここまでアイコスを過度に擁護するような形になってしまいましたが、普通に私はマナーの悪い喫煙者が大嫌いですよ。アイコスだって別に好きでもなんでもないです

でもそれ以上に、こういうネット上の嘘やステマ記事なんかがとんでもなく嫌いなんです。見る度に凄くモヤモヤしてしまう
なので、こういう記事を書いたという訳
もやもやしたまま置いとくのも気持ち悪いし、なによりこれに関しては最初からおかしいって分かってたしね。どうせ嫌煙家のクソ研究だろう、と

アイコスよりも酒を控えれば? - SMOKE on the ROCK

相変わらず必死ですね、この石田雅彦ってヤツも嫌煙研究者連中とやらも。 「アイコス」に肝臓の機能を損なう危険性? 2018/8/22 石田雅彦 https://news.yahoo.co.jp/byline/ishidamasahiko/20180822-00094046/ こんなちっこい動物を吸いたくもない煙の箱に3ヶ月も閉じ込めておけば、そりゃおかしくならない方がおかしいわな。ストレスのネタをわざわざタバコにしているだけでしょう。 それにこの実験結果みても、標準タバコ(3R4F)の方がアイコスよりかなり良いようです。しかもアイコスで通常の空気より改善している数値もあったりで、とても信頼に足る…





もちろん私は専門家でもなけりゃ最もらしいソースを持ってくることも出来ませんし、アイコスに健康被害があるか?と問われればそりゃ「必要のないものを取り込むんだから害はあるでしょ」と答えます

しかし、ここまで書いた情報を見て、アイコスに紙巻以上にヤニが含まれている……なんて思える人は、さすがに居ないですよね。この記事のポイントはそこですよ。害についてなんてほぼ触れてませんから


それに、グリセリンの害に関しても……ぶっちゃけここまで出てるデータを見る限りほとんどないと言っていいでしょう。
どれもこれも「可能性がある」みたいなあやふやな言い回しで逃げてる記事や論文ばっかで読むにも値しないしね
水ですら飲みすぎたら悪影響だっつの



てなわけで今回はここまで
以上です

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↓どこもかしこも好き勝手言ってる電子タバコのビタミンEアセテートについて書いた記事

電子タバコ(VAPE)のビタミンEアセテートによる健康被害の嘘と本当。死亡者が出て規制に至ったベイプだがiQOSやプルームテックなどの日本の電子タバコは大丈夫なのか?

私自身は電子タバコも紙巻きたばこも一切吸わない完全な非喫煙者なのですが、ココ最近の電子タバコに対する情報の錯誤が激しすぎる気がしたので今回自分なりに結論付けて記事にすることにしましたそもそもメディアが好んで使う電子タバコという言葉自体があやふやなものだったのに、さらに死亡者が出て規制なんていうとんでもない事まで起こってしまったもんですからさあ大変。現状、世のマスコミや嫌煙家、喫煙者がとにかくわけも...

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