天ぷら油の廃油を染み込ませたダンボールが薪の代用になるか燃やしてみたテスト
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今時はガスボンベや液体燃料も腐るほどあるので、わざわざダンボールなんか燃料にしようとする物好きも少ないかもしれませんが……私は過去にダンボールを実際に燃料にしてインスタントラーメンを作ったことがあります
ダンボールは紙なのでよく燃えますし、厚みもあり簡単に手に入るので発想としては誰しも思い浮かぶのではないでしょうか
しかし、結果としては散々なものでした。厚みがあるとはいえ所詮中芯(波上の部分)が大半を占めるので、簡単に燃え尽きてしまい瞬間火力は出るものの到底薪の代用品にはならない。しかも煙もめちゃくちゃ出ます
それにダンボールの材料は皆さんご存知の通り再生紙であり、ほかにもガムテープなどの粘着剤や印刷されたインクなどが残留していたりします
またライナーと呼ばれる外側を形成する紙にはポリアクリルアミド(アクリルアミドの重合体。化粧水の増粘剤や食品添加物として用いられる)や変性デンプンを添加しているため、燃やした際どのようなガスが出て、またそれがどのように人体に影響を及ぼし、それがどのくらいのレベルなのか、といった情報もわかりません。なので、今の時代ダンボールなんかを燃料にするのは相当の物好きかエコロジズムな人しか居ないでしょう
……まあ当時の私は端に薪を拾い集めるのが面倒でダンボールを燃料にした訳ですが
で話は変わり、災害時に最も重要なものといえば水と食料ですが、やはり暖かい食事というのはレトルト食品や缶詰が広く普及した現代とはいえ精神衛生的にも必要だと私は考えます
そんな時のためにモーリアンヒートパックやガスコンロがあるわけですが……そんなもの十分に所有しているという人も未だ少ないのではないでしょうか
また、やはり色々な製品が溢れる現代とて、災害時にそんなものが何不自由無く使えるというのは稀。そういう際に、有り合わせのもので作る濾過器やファイアスターターなど単純かつ応用性の高いサバイバル的な要素が生きてくるわけです
それに火と調理器具があれば川の水なども煮沸消毒して飲用水にできますし、ライフラインが長期間絶たれ、また誰の助けも無い状況に置かれた場合、それでも生き残るためにはやはり火、ひいては燃料が必要です。
……まあそこまでの災害であればそこら辺に流木や家の木片なんかが落ちてるとは思いますがね
サラダ油に浸したダンボールVS普通のダンボール
比較するのは普通のダンボールと、サラダ油に浸したダンボールの2種類です
ちなみにサラダ油の引火点は300~320度、発火点は370~400度なので、そのままライターで炙ったりしても燃えることはありませんが、オイルランプの要領で綿紐などに染み込ませることで燃料として使うことが可能です。オリーブオイルの場合はもう少し低い温度で発火します
ベビーオイルの主成分であるミネラルオイルなども同じくこの位の温度で燃焼するので使えますね。かなり勿体ないとは思いますが
ただのダンボールの燃えた時間「約1分」
まずはただのダンボールから。
縦10×横2cmくらいにカットしたダンボールの全体に火をつけて、燃え尽きて火が消えるまでのタイムを測りました
結果は一分。やはり、中芯が大半を占めているので燃料として使用するには心許ないです。また、以外と燃えにくく、普通の紙などと比較すると火力も控えめで、途中で火が消えてしまいやすい印象でした
サラダ油に浸したダンボールの燃えた時間「6分」
お次はサラダ油。本当は乾かした方がいいのかもしれませんが、今回は面倒くさいのでヒタヒタに漬け込んだダンボールを使用。サイズは上と同じです
結果は6分と、大幅な上昇。10倍の量のダンボールで比較すれば、10分と1時間という大きな差が出来ました
着火前は油のせいで火が付きにくいのですが、1度燃え始めると火の勢いは普通のダンボールより強くダンボール自体も持ちがいい印象。また、燃え尽きそうになっても油が残っていればなかなか火は消えませんでした
新聞紙でも応用できそう
今回はダンボールを使用しましたが、新聞紙や雑誌など他の紙製品も同じように油を染み込ませれば長時間にわたって燃えてくれるでしょう
ただし新聞紙や雑誌の場合はインクの成分がダンボールなどよりも多いため、有害な成分の発生率は少し上がるのかなと思います
あとがき
というわけで、ダンボールと廃油を使った燃料は大いに役に立つということがわかりました
しかし、上でも語ったようにダンボールには様々な成分が残留していますし、それがどのような健康被害を及ぼすのかわかりません
なので、直火でBBQなどの用途には使用するべきでは無いでしょう。あくまでも煮沸や炒め物などに使用するのがいいかと思います
また、綿紐と耐熱性の容器さえあればオイルランプくらいは災害時でも簡単に作れますので、廃油の利用価値はそれなりに高いです
なので薪が容易に手に入るのであれば、この方法に廃油を使うのは些か勿体ないと言えるでしょう
それと、大量に巻が必要でダンボールを燃料に常用しようと考えている方は、油煙なども出ないこのような製品を使った方がいいと思います
あとは真似して何かあっても私はなんの責任もとりませんので、その辺は予めご了承ください
それでは
以上です
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